スイスでのスクールインターン体験記
こんにちは!1995年3月からスイスで1年間を過ごしたAkiと申します。20代の頃、大学時代に専攻していたドイツ語をもう少し学習したくなり、社会人になってから数年後に留学を思い立ちました。が、当時は経済的余裕がなかったため、利用したのは通常の留学より安く滞在できるスクールインターンです。
スクールインターンというのは、「現地の学校でボランティアとして日本語や日本文化を教えながら、日々の生活や語学研修を通じてその国の言葉を学習できる」という便利な制度なんです。
派遣された場所はスイスのベルナーオーバーラントで、山の中腹にある全寮制寄宿学校「エコール・デュマニティ」でした。その学校の子どもたちに日本語や日本文化を教えながら大自然の中で過ごすいっぽう、長期休暇のときには、チューリヒ郊外のホームステイ先でベビーシッターをするという生活を1年間続けました。
慣れないスイス方言や生活習慣の違いに悩まされながらも、美しい自然に囲まれたスイスでの生活は、生涯忘れることができません。現地で知り合ったドイツの友人宅のもてなしを受ける機会にも恵まれました。
帰国してからもう10年になりますが、いまだにさまざまな場面が脳裏に焼きついています。その後、日本での仕事に追われて再びヨーロッパを訪れる機会はなかなかやってきません。そこで、あの1年間の体験をいつまでも胸にとどめておくため、当時の思い出をつづるサイトを立ち上げることにしました。
このエッセイを通じて、90年代のスイスやドイツの雰囲気を少しでもお伝えできたら幸いです。
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