岸田首相の演説先で爆発物【Security Concerns Surge Amid Attacks on Japanese Politicians】
4月に和歌山で起きた岸田首相の足元に爆発物が投げ込まれた事件、ひやりとしましたね。
昨年の安倍元総理の銃撃を思い出した方も多いのでは?
地元の漁師の男性が容疑者の男を取り押さえたそうですが、ひとつ間違えば危害が及んだかもしれません。
日本でも、そろそろ街頭演説でのセキュリティを強化する必要がありそうです。
今回の英語ニュースは、この話題を取り上げました。
「2分で読めるやさしい英語ニュース」解説記事
このブログ記事では、「やさしい英語ニュース」の単語・表現・文法の詳しい解説を掲載しています。
また、音声と文字をセットにして、スピーキングとリスニングの訓練ができます。
動画版【米国発音:リスニング&スピーキング☆英国発音:リスニング】
Step1:穴埋めディクテーション
【説明を表示】【速度:ややスロー】↑
【速度:ナチュラル】
①( ), including ②( ) near Prime Minister Fumio Kishida, ③( ) and political safety, ④( ) when VIPs are most vulnerable. ⑤( ).
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▶最優秀賞(100点):3名(shiroshiroさん、Imogeneさん、Juneさん)
▶答案提出者の正答率
今週の満点取得者の割合と各設問の正答率は以下の通りでした。
満点 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | Q5 |
23% | 85% | 38% | 92% | 85% | 54% |
設問2と5の正答率がやや低く、設問3は大部分の方が正解でした!
Step2:重要単語と語句
【説明を表示】surge(動)急増する
explosive(形)爆発性の
vulnerable(形)脆弱な
Step3:和訳とミニ解説
メルマガ企画ディクテーションQuizで中級者がよく間違う点を赤文字で、上級者が疑問に感じやすい箇所を青文字で解説しています。
◆ Security Concerns Surge Amid Attacks on Japanese Politicians 日本の政治家への攻撃でセキュリティ懸念が急増
英文記事のタイトルでは、現在進行中の出来事を現在形で表し、冠詞(a, an, the)やbe動詞を省略する傾向があります。
これを通常の英文に直すと、次のようになります。
Security concerns are surging amid attacks on Japanese politicians.
◆ A series of violent incidents targeting Japanese politicians 日本の政治家を狙った一連の暴力事件が
a series of A(一連のA):Aには名詞の複数形(ここでは「violent incidents」)が入ります。
一般に、「a series of A」=「一連の出来事」で単数形とみなします。そのため、「has raised」と単数形の助動詞が使用されています。
targeting Japanese politicians : 「日本の政治家を対象とする」という目的を表す前置詞句です。
◆ including an episode where an explosive device was thrown near Prime Minister Fumio Kishida 岸田総理大臣の近くに爆発物が投げられた事件を含む
英語の名詞「episode」には「出来事」という意味があります。前述の名詞「incident」を言い換えた表現です。
「device」は可算名詞の単数として使用しており、「an explosive device」と不定冠詞が付いています。
「thrown」と「blown」の発音・意味の違いに注意しましょう。ここでは「爆発物が投げられた」となり、受動態「thrown」を使用しています。
場所を表す関係副詞「where」に導かれる部分で具体的な状況を説明しています。
◆ has raised concerns about security measures and political safety 警備対策と政治の安全性に対する懸念を高めている
has raised concerns : 過去の出来事が現在に影響を与えていることを示すため、現在完了形を使用しています。
「has raised」の主語は前述の「A series of violent incidents(単数扱い)」です。
about security measures and political safety : 「懸念が何に関してであるか」を説明する前置詞句です。
◆ especially during election campaigns when VIPs are most vulnerable 特に選挙運動中はVIPが非常に脆弱であるため
特定の状況下で問題が顕著であることを強調する副詞句です。
日本語でも使用する「VIP」は「Very Important Person(要人)」の頭文字を取った略語です。
ここでの「vulnerable」は、「(首相など要人の警護が難しく)攻撃を受けやすい」という意味を表しています。
また、「most vulnerable」は「きわめて脆弱な」という意味になります。「(他の状況と比べて)最も脆弱な」という意味ではないため、定冠詞「the」を使用していません。
比較の例)the most vulnerable people in society(社会の中で最も脆弱な人々):最上級の「the」が必要
◆ Improved security is needed to address these challenges これらの課題に対処するために、警備の改善が求められている
「Improved security」を直訳すると、「改善された警備」となります。「Improved」の語末の発音[d]は止める子音なので、ほとんど聞こえません。
音だけを拾うと「Improve security」と同様に聞こえますが、主語の位置に動詞の原形が来るはずがないので、「Improve security is needed」では文法的に意味が通りません。
文法力・読解力の高い上級者であれば、語末の[d]が発音されなくても一瞬で「Improved security」と聞こえるはずです。
「Improved」と「Improve」の語末の音が違うはずだ、と思い込んでいる中級者の人は、「Improved」の語末の[d]の後に余分な母音をくっつけて発音している可能性が高いです。
リスニングは前から後ろに音が流れていくため、聞いた瞬間に理解する必要があります。本来、リスニングとはそういうものです。
「後から考えて理解できた」というのは「リスニングできた」とは意味が違います。”improved security is needed”という音を聞いた段階で、これらの文字がパッと思い浮かぶのが上級者です。
ただし、ディクテーションとして取り組む場合は「後から文法構造を調べてDが付く、と理解できた」という過程を踏んでも特に問題ありません。
動詞「address」は「対処する、取り組む」を表します。ストレスの位置が「address」と後半に来ることに注意しましょう。
Step4:スラッシュ・リピーティング
【説明を表示】Step5:サイトトランスレーション
【説明を表示】Step6: 反訳トレーニング
【説明を表示】Step7:オーバーラッピング&シャドーイング
【説明を表示】【速度:ややスロー】↑
【速度:ナチュラル】↑
Step8: 高速リスニング
【説明を表示】参考記事:この英語ニュースの元記事
Coming soon …
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