日本が企業犯罪に司法取引を導入【Japan introduces plea bargains for corporate crimes】
Step1:全体リーディング
【説明を表示】Japan introduces plea bargains for corporate crimes
Japan introduced its first plea bargaining system on Friday that allows prosecutors to promise leniency to suspects or defendants in exchange for information on corporate crimes. Unlike in the U.S., they cannot plead guilty to their own charges for a shorter sentence.
Step2:重要単語と語句
plea(名)懇願
bargain(名・動)取引(する)
corporate(形)企業の
prosecutor(名)検察官
leniency(名)慈悲深さ、寛大さ
suspect(名)容疑者
defendant(名)被告
Step3:ミニ解説
◆ Japan introduces plea bargains for corporate crimes 日本が企業犯罪に対する司法取引を導入
司法取引(plea bargains):裁判において、被告人と検察官が取引をし、被告人が罪を認めるか、あるいは共犯者を法廷で告発する、あるいは捜査に協力することで、求刑の軽減、またはいくつかの罪状の取り下げを行うこと。
司法取引の結果として軽減された検察官の求刑に裁判所が法的に拘束されるわけではなく、求刑以上の量刑を行うことも可能であるが、司法取引の刑事政策上のメリット、当事者主義の理念から裁判所は司法取引の結果を尊重することが多いとされる。
被告人による罪状認否の制度が存在する英米法の国家で可能になる制度である。(Wikipediaより引用)
日本で導入された司法取引は、現時点では企業犯罪や組織犯罪に限定され、自分の罪を認めて求刑の軽減や罪状の取り下げを得ることはできないようです。
◆ that allows prosecutors to promise leniency to suspects or defendants 容疑者や被告に対して情状酌量を約束することを検察に許可する
関係代名詞の主格「that」の先行詞は前述の 「plea bargaining system(司法取引制度)」を指しています。
「allow A(名詞)to B(動詞)= AがBすることを可能にする」となり、ここでは「A=prosecutors(検察官たち=検察)」「B=promise(約束する)」です。
「allow」を「enable」に置き換えてもOKです。
◆ in exchange for information on corporate crimes 企業犯罪に関する情報の見返りに
「in exchange for A = Aと交換で」となり、Aには名詞や動名詞が入ります。ここでは司法取引の交換条件「A=information on corporate crimes」です。
◆ they cannot plead guilty to their own charges for a shorter sentence 彼らは、刑の短縮を求めて自らの容疑に対して罪を認めることができない
「plead guilty to A = Aに対する罪を認める」となり、Aには名詞や動名詞が入ります。
ここでは「A=their own charges(自らの容疑)」です。
Step4:スラッシュ・リーディング
【説明を表示】Japan introduces plea bargains / for corporate crimes
Japan introduced / its first plea bargaining system / on Friday / that allows prosecutors / to promise leniency / to suspects or defendants / in exchange for information / on corporate crimes. / Unlike in the U.S., / they cannot plead guilty / to their own charges / for a shorter sentence.
Step5:サイトトランスレーション
【説明を表示】Step6: 反訳トレーニング
【説明を表示】Step7:スピード音読
【説明を表示】Japan introduces plea bargains for corporate crimes
Japan introduced its first plea bargaining system on Friday that allows prosecutors to promise leniency to suspects or defendants in exchange for information on corporate crimes. Unlike in the U.S., they cannot plead guilty to their own charges for a shorter sentence.
参考記事:ハフポスト
司法取引がスタート 経済犯罪を想定、対応急ぐ企業
他人の犯罪を明かす見返りに、容疑者や被告の刑事処分を軽くする日本版「司法取引」が6月1日から導入される。
贈収賄や脱税、談合、粉飾決算などの経済犯罪が対象となるため、企業側の関心は高い。
組織犯罪などの解明に新たな武器となる一方で、虚偽の供述による冤罪(えんざい)のリスクもあり、当面は慎重な運用となりそうだ。
編集後記
アメリカの犯罪捜査ドラマでおなじみの司法取引、まさか日本で導入されるとは思いませんでした。
ただし、自分の罪の軽減や取り下げには使えないのがアメリカ版と大きく異なる点です。
うまくいくと捜査に手間や裁判の費用が軽減されますが、虚偽の供述や冤罪を防ぐ対策が必要ですね。
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