「103万円の壁」議論へ【Debating the 1.03-Million-Yen Threshold】
【中級脱出のリスニング特訓!】Topicの背景
最近、国民民主党が求める「103万円の壁の見直し」が話題になっています。
背景に、パートやアルバイトの人が「手取りの減少を避けるための働き控え」があります。
基準を178万円に引き上げる案が出ていますが、減税分の財源はどうするのでしょうか。
今回は、このテーマに関する英語ニュースをお届けします。
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Step1:全体リスニング
まずは英語ニュース全体の要点を理解するリスニング訓練です。
次の各質問の答えを探しながら聞きましょう。
Q1 : Who is proposing changes to the income tax threshold?
Q2 : What is the current income tax threshold?
Q3 : How does the current threshold affect part-time workers?
▶ 1回目で答えがわからないときは、最大3回まで音声を再生しましょう。
【ナチュラルスピード】
Step2:重要単語と語句
音声を再生し、強勢のある母音(=大きな赤文字)を意識しながら次の手順で練習しましょう。
①「単語の綴りと意味」を見ながら音声をリピートし、意味を確認。
②「単語の綴りと意味」を閉じて音声をリピートし、一時停止して和訳。
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ディクテーションQuizに参加した方、特に満点を逃した方は「不正解になった原因を突き止め、今後、同様の間違いを防ぐ」ために必ず解説をご確認ください。答案分析をせず放置する人は、ディクテーションをする意味がありません。
Step3:リッスン&リピート
1文ずつ区切ったスロー音声を再生し、文字を見ずにリピートしましょう。最大3回まで音声を流してOKです。
できれば、リピートした直後に英文をディクテーション(書き取り)してみましょう。
次に英文を確認し、リピートやディクテーションを間違っていた箇所がないか確認してください。
今度は「母音のストレス・音の連結・止める子音」などの発音ルールに気をつけて音声を再生し、文字を見ながらゆっくり正確に2〜5回リピートしましょう。
その後、文字を見ないで2回正確にリピートできたらOKです。
▶和訳を見る前に、理解度クイズにもぜひ挑戦してください。
なお、英文のスラッシュはStep4の和訳用です。音読のときは、スラッシュで区切らず一文を一気に読み上げてください。
Step4:サイトトランスレーション(スラッシュ和訳)
スラッシュで区切った英文を表示し、区切りごとに日本語に訳します。後ろから返り読みせず、英語の語順のまま読み進めてください。
この訳し方を「サイト・トランスレーション」といいます。英語の語順のまま理解する習慣がつくと、英文を読むスピードが格段に速くなります。
まず自分で訳してから和訳例と比較してみましょう。意味が違っていた箇所は、語彙と文法構造を確認し、間違った原因を明らかにする必要があります。
Step5:反訳トレーニング(和文英訳)
今度は、和訳のみを見ながら元の英文を口頭で再現する「反訳トレーニング」に挑戦しましょう。
その際、英文テキストと全く同じでなくても、意味がほぼ同じで文法的にも正しければOKです。
余力があれば、単語の一部を入れ替える「パラフレーズ」練習もやってみましょう。
1)
2)
3)
4)
5)
Step6:オーバーラッピング&シャドーイング
上記の英文を表示しながらスロースピードの音声を通しで再生し、自分の声をかぶせてオーバーラッピングします。回数の目安は5回です。
余力があれば、次に英文を閉じて音声を再生し、1,2語遅れで追いかけるシャドーイングに挑戦しましょう。こちらも5回を目安にしてください。
【スロースピード】
Step7: 仕上げの全体リスニング
最後に、英文を見ない状態でナチュラル・スピードの英語ニュースを通しでもう一度聞いて仕上げましょう。
途中、聞き取りにくい箇所があったら前のStepに戻って内容を確認してくださいね。
【ナチュラルスピード】
無料企画「穴埋めディクテーション」の正解と解説・成績発表
ここからはメルマガ企画「穴埋めディクテーション」の正解と解説・成績優秀者の発表です。
上記の英語ニュースを公開する前に、メルマガ読者さんを対象に以下の要領で英文のディクテーションQuizを出題しました。
「現在の英語力を語彙力・文法読解・発音力の点から客観的に測定する作業」です。英語ニュースの音声を聞き、各空欄に入る英文を正確に書き取ってください。
空欄に入る箇所は、途中で止めずに一気に聞かないと訓練の効果がありません。また、聞く回数はできれば2回以下、最大5回程度を目安にしてください。
5回聞いてわからない箇所は「今の英語力では正確に聞き取れない箇所」です。そこを自分の弱点だと理解し、解答を見て原因を分析するのが上達の近道です。
▶メルマガ企画「穴埋めディクテーションQuiz」答案と成績発表
メルマガ読者の皆様、答案ご提出とコメントありがとうございました!詳細は上記リンクをクリックするとご覧になれます。
▶満点(リスニング回数「2回以内」の条件付)の割合と各設問の正答率
満点率 | Q1の正答率 | Q2の正答率 | Q3の正答率 |
4% | 12% | 30% | 61% |
※各設問の正解率はリスニング回数を反映しておらず、3回以上聞いた場合も含まれています。
▶最優秀賞(100点):3名
今週のディクテーションQuizは満点率が低く、特にQ1の正解者が少なかったです。
英文の参考記事に「threshold」が載っている、というメルマガ上のヒントに気づいた人は正しく書けています。
また、Q2の「set」を「said」と書いた人は、アメリカ英語の発音ルールへの理解と文法力・読解力がやや弱いです。
この点を含め、各設問のポイントをまとめましたので詳細は下記をご覧ください。
設問1)The Democratic Party for the People is calling for ( ).
The Democratic Party for the People is calling for (a review of the income tax threshold).
主な不正解事例)
▶「threshold(基準値・敷居)」という単語を知らず、聞き取れなかった。
⇒ この単語を書けない人が多数いるのが事前に予想できたため、メルマガに以下のヒントを添えておきました。
「設問に難易度高めの単語が1つ含まれているため、英文記事の該当箇所を事前によく読んでおいてください。」
メルマガからリンクを張った英文の参考記事を読めば「threshold」が出てきますので、これに気づいた人は正解できたかと思います。
設問2)The current ( ) 1.03 million yen.
The current (annual income tax threshold is set at) 1.03 million yen.
主な不正解事例)
▶ 「set(設定されて)」を誤って「said(言って)」と書いてしまった。
⇒ アメリカ英語の発音では、Tの直後に弱い母音が続くときはTがDのように聞こえることが多いです。
「set at」と「said at」を「子音+母音のリンキング」で発音すると、音で区別するのが非常に困難です。
こういうときは、英文全体の意味を考えると、A)が正解であることが容易にわかります。
A) is set at : 現在の年間所得税基準額は103万円に設定されている。
B) is said at : 現在の年間所得税基準額は103万円だと言われている。※said atが意味不明。
B)の「言われている」は「〜だと言われているが、真実かどうかは定かではない」というニュアンスになります。
「103万円までが非課税」という事実を「不確かな伝聞」として表現している点で不適切です。
また、「said at」という表現も不自然です。
設問3)As a result, some part-time ( ).
As a result, some part-time (workers reduce their working hours).
主な不正解事例)
▶ 「reduce」を過去形にして「reduced」と書いてしまった。
⇒ この英語ニュースは「現在の状況」を説明する内容であり、全体が現在形になっています。
ここを過去形にすると、「今は働き控えがなくなったような誤解」を招きます。
いかがでしたか。不正解箇所のある人は、間違えた原因をしっかり分析して今後につなげましょう。
次回のディクテーションQuizもふるってご参加ください。
このTopicに関するディスカッション用の質問と解答例
「103万円の壁」議論へ:Q&A
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