「Won」を「ウォン」と発音してませんか

日本人の学習者、特に社会人の多くが、英単語をついローマ字読みする癖があります。

TOEIC800点以上の中上級者も例外ではありません。

例)「launch /lɑːntʃ/」を「ラウンチ」と発音する

この例のように、英単語をローマ字読みしてしまうのはなぜでしょうか。

日本人が英単語をローマ字読みする理由


社会人の英語学習者の場合、通常、小学校でローマ字を先に習います。

その後、中学校に入ってから教科としての英語を学び始めます。

現在40代以上の人は、ほとんどが「ローマ字 ⇒ 英語」の順に学習しています。

つまり、「ローマ字でアルファベットの読み方を覚え、その知識を土台に英語を読み始めた」という学習順序が理由の1つです。

もう1つは、中学校の授業で「耳から英語を聞き取る」のではなく、「文字で英語を理解する」方法が主流だったこと。

このせいで、英単語を見ると、自然にローマ字読みになってしまう人が多いのです。

なぜ「The two one … 」と聞こえるのか


この音声を聞いて、最初の部分が「The two one …」と聞こえたら要注意です。

「The two one the match.」では意味がわかりません。

正解は「The two won the match.(二人はその試合に勝利した。)」です。

「one 」と 「won」は、どちらも発音が /wʌn/ で同じです。

にもかかわらず、「The two one …」と聞こえる主な理由は次の2つです。

理由1)「won」を普段から「ウォン」と発音している

これが、まさに「ローマ字読みの弊害」です。

英単語の「O」のつづりを見たら、自動的に「オ」の音に変換してしまうのです。

私の受講生も、最初は「won」を「ウォン」と発音する人が多いです。

発音が「won=one /wʌn/ 」であることを常に意識しましょう。

理由2)基礎的な文法力が足りない

「The two one the match.」という英文は、「The two」 が主語で「won」が動詞の過去形、「the match」が目的語です。

耳で聞いた瞬間に、この英文構造を理解する文法力が不可欠です。

「The two one the match.」だと、この英文には動詞がなくなってしまいます。

「主語・動詞・目的語・補語」の構成、つまり5文型を理解する文法力が、リスニングにも必要です。

文字に惑わされずに音を聞き取ろう


英単語のつづりと発音の間には、一定の関連性があります。

例えば、冒頭の例に出した「au」はローマ字の「アウ」ではなく、 /ɑː/(「オー」に似た音)と発音する場合が多いです。

「launch」は「ラウンチ」ではなく、 /lɑːntʃ/(「ローンチ」に近い発音)になります。

が、つづりと発音の関係には例外も多数存在します。

このため、英単語とつづりの規則を覚えるよりも、音を直接聞き取って真似するほうが確実です。

リスニング力上達のコツ:英語は耳で聞いた通りに発音しよう!

注意点は、いったん文字を見ると、耳で音を聴くのではなく、単語を目で追って音読してしまう、という点です。

なので、リスニング力を伸ばすには、「まず、文字を見ないで音を真似する音読法」がお勧めです。

ぜひ、日頃の学習に取り入れてみてください。

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