BBCで読む「ウィル・スミスの平手打ち」後半

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前回の内容を受けて、今度は「ウィル・スミスの平手打ち事件」に関する記事の続きを扱います。

前回の記事 >> BBCで読む「ウィル・スミスの平手打ち」前半

「BBC News」で読み解く「ウィル・スミスの平手打ち」

取り上げる「BBC News」の英文記事はこちらです。

英文に対応した日本語版「BBC News Japan」の記事です。

今回は「8〜15段落まで」を取り上げました。

英文読解の参考となるよう、「和訳例」「語句の解釈」「ミニ解説」を入れています。

また、和訳は、英語の流れに沿って訳す「サイト・トランスレーション」形式にしました。

では、続きの第8段落から英文記事を読んでいきましょう。

「G.I.ジェーン」ジョークに最初は笑っていたウィル

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The Academy of Motion Picture Arts and Sciences, which organises the Oscars, tweeted that it “does not condone violence of any form”.

Rock’s joke referred to 1997 film GI Jane, in which Demi Moore played the title role with a severe buzzcut.

Pinkett Smith rolled her eyes at the comment, while Smith appeared to initially laugh and clap his hands before he was seen on stage, walking up to Rock.
:「 BBC News」 より

和訳例)米映画芸術科学アカデミーは、このオスカー授賞式の主宰者で、ツイートを投稿した、「容認しないと、いかなる形の暴力も」。

ロックの冗談が指していたのは、1997年の映画「G.I.ジェーン」で、デミ・ムーアが主役を演じた、丸刈りで。

ピンケット=スミスはムッとしたが、その瞬間、いっぽう、(夫のウィル・)スミスは、最初、笑って手をたたいていたように見えた、壇上に姿を現す前に、ロックに歩み寄って。

固有名詞

The Academy of Motion Picture Arts and Sciences:米映画芸術科学アカデミー [授賞式を主宰]

Demi Moore (人名)デミ・ムーア [俳優]

語句の注釈)condone(動)大目に見る、buzzcut(名)丸刈り、initially(副)当初は、clap(動)手をたたく

ミニ解説)「it “does not condone violence of any form”.」の主語「it」は、直前の「The Academy of Motion Picture Arts and Sciences」を指しています。

「roll one’s eyes(目をぐるりと回す)」は「あきれた様子」「不快感」を示すときの表現です。

「Smith appeared to initially laugh and clap his hands」とあるように、夫のウィル・スミスは「当初、笑って手をたたいていた」とされています。

だとすると、横にいる妻が不快な表情を浮かべているのを見て、「瞬時に気分が変わり、怒りが芽生えた」ということでしょうか。

クリスは被害届を出さず、ウィルは激しく動揺

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The comedian looked stunned in the immediate aftermath of the incident, but told the audience: “That was the greatest night in the history of television.”

He is yet to comment further on what happened.

The Los Angeles Police Department later told Variety that Rock had “declined to file a police report” following the event.

After the incident, Rock handed over the best documentary prize, which was the reason he was on stage.

According to The Hollywood Reporter’s Scott Feinberg, a tearful Smith needed to be “pulled aside and comforted” by Denzel Washington and Tyler Perry.

:「 BBC News」 より

和訳例)このコメディアンは、唖然とした様子だった、この出来事の直後、が、観客にこう言った、「最高の夜だったね、テレビ史上」。

彼はまだ、これ以上のコメントは出していない、起きたことに関して。

ロサンゼルス警察が、(業界紙)バラエティに語った、ロックが、既に「被害届を提出しないことにした」と、この事件を受けて。

その出来事の後、ロックは手渡した、ドキュメンタリー賞を、それが理由だった、彼が壇上にいた。

「(業界紙)ハリウッド・レポーター」のスコット・ファインバーグ(記者)によると、涙を流した(ウィル・)スミスは必要だった、「脇へ連れていかれ、なだめられる」ことが、デンゼル・ワシントンやタイラー・ペリーによって。

固有名詞

Variety:業界紙ヴァラエティ

Scott Feinberg(人名)スコット・ファインバーグ [記者]

Denzel Washington(人名)デンゼル・ワシントン [俳優]

Tyler Perry(人名)タイラー・ペリー [劇作家・映画プロデューサー]

語句の注釈)stunned(形)唖然とした、aftermath(名)余波、comfort(動)なぐさめる

ミニ解説)「The comedian」は、クリス・ロックの言い換え表現です。英語では、「職業で特定の人物を指す」ことがよくあります。

「He is yet to comment」の「be yet to +動詞」は「現時点で、まだ〜していない」という意味です。「not, no」などを使わずに否定を表す表現です。

「a tearful Smith needed to be “pulled aside and comforted”」あたりの描写で、ウィル・スミスの動揺ぶりがよく伝わってきますね。


以上、「ウィル・スミスの平手打ち」に関するBBC Newsの記事の一部を解説しました。

この記事自体が長文ですが、他にも関連記事が多数あり、とても読みきれないほどです。

事件の当事者ふたりに関する情報もどんどん出てきて、収拾がつかない状態です・・・。

そんな中、「(特に著名人の)暴力と暴言」に関する受け止め方が、日米で異なることがわかったのが興味深いです。

下記のトレンド・コラムのコメント欄にも、多彩なご意見・ご感想ををいただきありがとうございます。

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BBCで読む「ウィル・スミスの平手打ち」後半”へ1件のコメント

  1. Yolanda より:

    Is my opinion so Japanese? Of course, Will Smith shouldn’t have lost his temper in public. However, Chris Rock is the one who was in the wrong. He should apologize for his insulting remark first. I don’t think Japanese people are tolerant of violence. It was unrealistic, like a movie scene.

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