日本人のちょっとヘンな英語:ネイティブ信者になってはいけない
先日、ネット検索しているときに偶然知ったのですが、どうもこの本の評判があまり良くないみたいです。
▶ 爆笑! 英語コミックエッセイ 日本人のちょっとヘンな英語
Amazonのレビュー評価もけっこう辛辣です。
ネイティブの英語教師や英語圏に住む人たちなど、本場の英語を知っている方々が書籍の内容に次々と異議を唱えています。
注目したいのは、著者のデイビッド・セインさんが英語表現に関する作品の多い有名人だという点です。
私も彼が書いた別の本を読んだことがあり、参考にしていたのでショックでした。
よく見ると、評判の良い著作もたくさんあるので、上記の作品を出した出版社の企画が原因かもしれません。
実は、ちょうど去年の今頃、同じような趣旨の英語学習本「ネイティブに笑われないクールイングリッシュ」について、批判的な立場でご紹介したことがあります。
両者に共通しているのは、「ネイティブ信仰が強く、間違うことを恥じている多くの日本人学習者の恐怖心を 煽り、大げさなタイトルで本を買わせようとしている」点でしょうか。
いっぽうで「間違った英語を話すのを恐れてはいけない」と励ましながら、他方で「あなたの英語はネイティブに笑われている」などと吹き込まれたら、学習者は混乱し、ますます口が重くなってしまいますよね。
一般的に、この系統の本に出てくる「今風の表現」とは、アメリカの一部の地域で若い年齢層が話す言葉であることが多いようです。
だいたい、「世界の共通語」という観点で英語を見た場合、使う表現には幅があるはずなので、なんでもアメリカを基準に考えると無理が生じてしまいます。
こうした煽り文句につられないようにするには、普段から幅広く情報を収集し、適切な判断をするための目を養っておく必要があります。
以上、学習のご参考になりましたら幸いです。
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