『キムタツ式学習法』に感じる執念
日本で生まれ育ち、英語が必要な状況でもないのに「英語の達人」になる人の特徴は何でしょうか。
ひとつには「自分の英語力の限界を受け入れられない、あきらめの悪さ」ではないかと思います。
先日登場した「『達人』の英語学習法」に登場した人たちもそうでしたし、その他の体験談を読んでいても、だいたいそのように感じます。
日本で生まれ育ち、英語が必要な状況でもないのに「英語の達人」になる人の特徴は何でしょうか。
ひとつには「自分の英語力の限界を受け入れられない、あきらめの悪さ」ではないかと思います。
先日登場した「『達人』の英語学習法」に登場した人たちもそうでしたし、その他の体験談を読んでいても、だいたいそのように感じます。
今回、ご紹介したいのはこちらの書籍です。
キムタツ式 灘校生が実践している TOEIC900点を当たり前のように取るためのパワフルメソッド
今度こそ失敗しない「使える英語」学習法
https://amzn.to/2O3YV7y
・・・タイトルがやたら長いですね(^^;
私はこの本を今年の6月に購入したのですが、英語指導の際に参考になる点が多く、何度も読み返しています。
筆者のキムタツこと木村先生が同じ関西出身であり、単なる難関校の指導者としてではなく、自分の挫折体験を飾らずに語っているところに親しみを覚えます。
中でも、私自身の経験に照らして(おお、その気持ち痛いほどわかる!)と大いに共感したのがこちらの一節です。
—————————– 引用ここから
かく言う僕自身、リスニングが苦手だったものですから、リスニングが苦手なことを生徒に悟られないように密かにトレーニングをしたものです。
(中略)
授業では東大の問題や京大の問題を解いては生徒に解説しているのに、どうしてリスニングとなるとこんなに聞き取れないんやろうと、本当に腹が立って腹が立って、知らず知らずのうちに涙が流れてきたものです。
買ってきたリスニングの問題集を壁にバーン!と投げつけ、何が2週間で完成やねん! と怒鳴りつけたものです。
(キムタツ式・・・パワフルメソッド p.80より)
—————————– 引用ここまで
なかなか臨場感のある記述だと思いませんか。おそらく、実際にあったことをそのまま素直に書かれているのでしょう。
木村先生は有名校の英語教師なので、いわゆる受験英語の知識が豊富で、英語の読み書き、文法には苦労しなかったようです。
が、それでもネイティブの英語には学校英語では習わない要素があるため、リスニングでつまずいて上記のような思いをしたのです。
本書ではこの後、音読とシャドーイングでこの苦手分野を克服した経緯に移るのですが、ここで注目したいのは筆者の感じた「悔しさと憤り」です。
英語を長年、こんなに勉強しているのに、難関校の生徒に指導もしているのに、リスニングが苦手なんて変じゃないか、という心の葛藤・・・。
これがすなわち、冒頭で挙げた「自分の英語力の限界を受け入れられない、あきらめの悪さ」ではないかな、と思うのです。
英語力がずっと伸び悩んでいる人との違いは、まさにここです。
ある一定レベルで伸び悩んでしまう人は、「まあ、こんなものだろう」と心のどこかで現状を受け入れているのではないでしょうか。
木村先生の「腹が立って腹が立って」「知らず知らず涙が流れて」・・・これは(何が何でも上達したい!)という、いわば「執念」です。
なんとなく、気が向いたときだけちょこっと英語に触れる、という中途半端な姿勢とは雲泥の差があります。
本気で現状を打破したい、と願っている人には、ぜひ「あきらめの悪さ」と「執念」をもって日々取り組んでほしいと思います。
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