英文で読む【マイナ保険証の導入】
政府は、現在の「紙の健康保険証」を2024年秋に原則廃止し、「マイナンバーカード(マイナ保険証)」に一本化する方針を発表しました。
今週のディクテーション課題は、この話題についての英文記事「Japan to scrap current non-digital health insurance cards in 2024」を土台に作成しました。
使われている語彙や表現を学び、ディクテーション課題に取り組む際の参考にしてくださいね。
英文記事で読み解く「マイナ保険証の導入」
取り上げる英文記事はこちらです。
Japan to scrap current non-digital health insurance cards in 2024: Kyodo News (Oct 13, 2022)
こちらは、同じテーマを扱った和文記事です。
紙の健康保険証24年秋に原則廃止、マイナンバーカード事実上義務化へ :TBS News Dig (2022年10月11日)
※一定期間を過ぎると、記事が削除されている場合があるのでご了承ください。
今回の学習コラムでは、英文記事から一部の段落を抜粋しました。
英文読解の参考となるよう「和訳例」「語句の解釈」「ミニ解説」を入れています。
また、和訳は、英語の流れに沿って訳す「サイト・トランスレーション」形式にしました。
では、英文記事を順に読み解いていきましょう。
健康保険証をマイナンバーカードに統合の方針
The Japanese government / said Thursday / it will scrap in principle / health insurance cards / in fall 2024 / and integrate them / into the “My Number” national identification system. :「Kyodo News」 より
和訳例)日本政府は / 木曜日に述べた、/ 原則として廃止すると、/ 健康保険証を、/ 2024年の秋に、/ そして、それら(=保険証)を統合すると、/ 「マイナンバー」と呼ばれる全国的な身分証明制度に。
scrap(動)廃止する、in principle:原則として、insurance(名)保険、integrate(動)統合する、identification(名)身分証明
ミニ解説)
「Thursday」はこの1単語で「木曜日」を表す副詞的な用法です。英文記事によく使用されます。「on Thursday(前置詞+名詞)」で表記してもOKです。
代名詞は直前に登場した単語から判断します。
「it will scrap in principle」の「it」は冒頭の「The Japanese government」を、「and integrate them」の「them」は前述の「health insurance cards」をそれぞれ指しています。
初出のときに”My Number” だけでは日本の制度を知らない外国人に意味が伝わらないため、「national identification system」と補足説明を付けています。
ほぼ全国民のマイナンバーカード入手を想定
As part of efforts / o push the country’s digitalization, / the government aims / to have almost all citizens obtain My Number cards / by March 2023. :「Kyodo News」 より
和訳例)取り組みの一環として、/ この国(=日本)のデジタル化を推進する、/ 政府は目標としている、/ ほぼ全国民がマイナンバーカードを入手することを、/ 2023年3月までに。
digitalization(名)デジタル化
ミニ解説)
「part of A(Aの一環として)」の意味では、通常「part」が無冠詞になります。
「have almost all citizens obtain My Number cards」の文法構造は以下の通りです。
「使役動詞(have)+目的語A(almost all citizens)+動詞の原形B(obtain):AがBとなるようにする」となります。
また、「almost all citizens(ほぼ全ての市民)」の「all」を落として「almost citizens」としないよう注意してください。
副詞「almost」は名詞以外の品詞(ここでは形容詞「all」)を修飾します。
副詞が名詞「citizens」を直接修飾することはできません。
言い換えとして、形容詞「most」を使って「most citizens」と表現するのはOKです。
以上、「ディクテーション課題に関連した内容」と「日本人が間違えやすい文法・表現」を抜粋して解説しました。
今週のディクテーション課題は、この解説コラムで取り上げた英文記事が土台になっています。
英文の「聞き取りのヒント」として、答案提出前に読み込んでおいてくださいね。
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