話し言葉と書き言葉
先日、ラジオで偶然「日本語の話し方」をテーマにした番組を聴いたのですが、これがけっこう面白かったので、今回はその内容をシェアしますね。
番組では「初めての会合で自己紹介するときのポイント」という観点でプロの語り手が解説していました。
もし、挨拶する内容をあらかじめ原稿に書いてそれを読み上げた場合、
- 文字の棒読みになって臨場感がなくなる
- 感情がこもらず、聴衆との一体感を得にくい
- 四字熟語などの書き言葉が増えてわかりにくい
などのマイナス面があるのでお勧めしない、とのこと。
では、どうすればいいかというと、
「話の構成を考えてキーワードだけを抜き出しておき、本番では、それを随時見ながら、話し言葉で聴衆に語りかける」
こういうふうにすると、流れが各段に伝わりやすく、共感を得やすくなる、という結論でした。
実際に、両方の挨拶例を聞いたところ、やはり、キーワードを見ながらその場で話す内容を考える形のほうが、ずっと理解しやすかったです。
これは、英語での意見発表にもそのまま応用できると思います。
話すのが苦手な人が、前もって書いた文章を読み上げるとどうなるか・・・。
文字を必死で目で追いながら音読するため、発音がボソボソと不明瞭で早口になり、聴き取りにくくなります。
また、下を向いて原稿を見ているので、聞き手とのアイコンタクトがなくなり、話し手の感情がほとんど伝わってきません。
さらに最悪なのは、本人が辞書で調べた難解な語句が入っていて、その発音や使い方が間違っていたときです。
もう、聴いているほうは何のことだかさっぱりわからなくなります。
何より、原稿を読み上げてもスピーキングの向上には役立たないので、これは本当にやめたほうが良いと思います。
話の展開に合わせてキーワードを抜き出し、それを手元に置きながら自分の言葉で語りかける・・・この方法のほうが、着実に話す力の向上につながります。
最初は難しく感じても、何度も反復するうちに慣れてきますよ。今後、意見発表の機会があればぜひお試しください。
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