中国が世界初のAIニュースキャスターを公開【China unveils world’s first AI news anchors】
Step1:全体リーディング
【説明を表示】China unveils world’s first AI news anchors
China’s state-run news agency on Wednesday unveiled the world’s first artificial intelligence news anchors to deliver the news 24 hours a day. The robots are designed to simulate the voice, facial expressions, and gestures of real-life broadcasters.
Step2:重要単語と語句
unveil(動)公開する
anchor(名)アンカー(ニュース番組の責任者兼キャスター)
artificial(形)人工の
intelligence(名)知能
deliver(動)届ける
simulate(動)模倣する、シミュレーションする
real-life(形)実在の
broadcaster(名)アナウンサー、放送局
Step3:ミニ解説
◆ China unveils world’s first AI news anchors 中国が世界初のAIニュースキャスターたちを公開
英文記事のタイトルでは最近の出来事を現在形で表す傾向があり、冠詞やbe動詞がよく省略されます。
通常の英文に直すと以下のようになります。( )が変更・補足した箇所です。
China unveil(ed) (the) world’s first AI news anchors.
「news anchor」は日本語では「ニュースキャスター」と呼ぶのが一般的なので、このように訳しています。
◆ China’s state-run news agency on Wednesday unveiled 中国の国営通信は水曜日に公開した
複合形容詞の「state-run(国営の)」が「news agency(国営通信)」を修飾しています。「run」は「運営されている」を指す受け身の過去分詞です。
「China’s state-run news agency」=「China’s agency run by the state(国家によって運営されている中国の通信社)」と言い換えることができます。
◆ the world’s first artificial intelligence news anchors 世界初の人工知能のニュースキャスターたちを
この英語ニュースのタイトル部分の「AI」は「artificial intelligence(人工知能)」の頭文字を取ったものです。合わせて覚えておきましょう。
◆ to deliver the news 24 hours a day 1日24時間、ニュースを届けるため
「24 hours a day」の「a day」は「1日につき」という意味になります。全体で「時間の制限なく、いつでも」を表しています。
◆ The robots are designed to simulate そのロボットたちは、模倣するよう設計されている
「The robots」は前述の「artificial intelligence news anchors」を示しています。英語では、同じ単語の繰り返しを避けて別の表現に置き換える傾向があります。
Step4:スラッシュ・リーディング
【説明を表示】China unveils / world’s first AI news anchors
China’s state-run news agency / on Wednesday unveiled / the world’s first / artificial intelligence news anchors / to deliver the news 24 hours a day. / The robots are designed to simulate / the voice, facial expressions, and gestures / of real-life broadcasters.
Step5:サイトトランスレーション
【説明を表示】Step6: 反訳トレーニング
【説明を表示】Step7:スピード音読
【説明を表示】China unveils world’s first AI news anchors
China’s state-run news agency on Wednesday unveiled the world’s first artificial intelligence news anchors to deliver the news 24 hours a day. The robots are designed to simulate the voice, facial expressions, and gestures of real-life broadcasters.
参考記事: 朝日新聞デジタル
AIアナウンサー、中国でデビュー 顔は実在「世界初」
「みなさんに全く新しいニュース体験をお届けします」。中国で人工知能(AI)を使ったアナウンサーがデビューし、話題になっている。
7日から9日まで浙江省烏鎮で開かれた世界インターネット大会で、国営新華社通信が「世界初」をうたって公開した。
中国メディアによると、AIアナウンサーは新華社とIT企業が共同開発。
実在のアナウンサーの映像と声を利用し、表情やしぐさもつけてニュースを読む。
放送した内容からさらに自分で学習し、読み間違いもない。英語と中国語を開発しており、近く実用化の予定という。
編集後記
かつてのSF小説のような世界がいよいよ現実になってきましたね。
ネット報道によると、現時点で新華社通信のAIキャスターは二人いて(ロボットなので「2体あって」というべきかも)、それぞれ英語と中国語を話すそうです。
英語版キャスターの動画はこちら。生身の人間と比べていかがでしょうか。
Xinhua’s first English AI anchor makes debut
https://www.youtube.com/watch?v=GAfiATTQufk
ややぎこちない感じですが、少なくとも「言葉で情報を伝える」という機能は果たしているのでは?
日本でも、既に一部企業では受付などをAIロボットに任せる動きが出ていると聞きます。
今後、AIによって代行される業務が世界中でどんどん増えてくる気がします。
数十年後には消えていると思われる仕事を「絶滅危惧職種」などと呼んでいる人もいます。
ニュースキャスターの仕事がAIによって脅かされるのかどうか、ここは意見が分かれるのではないでしょうか。
とはいえ、個人的には、歌手や俳優、スポーツ選手などの職業がAIロボットに置き換わる事態は想像できないです。
たとえば、サイボーグ並みに強いといわれる男子テニスのノバク・ジョコビッチ選手がAIロボットと対戦するなんて企画がもしあったら、番外編のエキシビション(娯楽)としては非常に興味深く、観てみたいです。
が、私たちファンがテニス観戦に魅かれるのは、その試合の裏にある選手ひとりひとりの地道な努力や人間性に触れ、感動するからです。
なので、何の感情も持たず、怪我や疲れも知らないAIロボットどうしの試合なんてまったく観る気がしません。
これはたぶん、映画の出演者を俳優からAIロボットに置き換えた場合を想像しても同じではないでしょうか。
どの職業だったらAIロボットでOKと感じるか、このあたりを英語でディスカッションすると盛り上がるかもしれませんね。
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