決勝戦でのエースの登板回避が議論に【Resting ace in final sparks debate】
Step1:全体リーディング
【説明を表示】Resting ace in final sparks debate
A high school baseball manager created a controversy for resting its ace pitcher in the prefectural final in late July. The school’s failure to reach the prestigious national tournament sparked a debate across Japan on whether a team should put a pitcher’s health ahead of its victory.
Step2:重要単語と語句
rest(動)休息させる
spark(動)~の口火を切る
debate(名)議論
controversy(名)論争
prefectural(形)都道府県の
prestigious(形)栄誉ある、名高い
Step3:ミニ解説
◆ Resting ace in final sparks debate 決勝戦でのエースの登板回避が議論に
英文記事のタイトルでは直近の過去の出来事を現在形で表し、冠詞やBe動詞を省略する傾向があります。
通常の英文に直すと以下のようになります。( )が変更・補足した箇所です。
Resting (the) ace in (the) final spark(ed) (a) debate.
◆ A high school baseball manager created a controversy ある高校野球の監督が論争を生み出した
「high school baseball」が形容詞句として名詞の「manager」を修飾しています。
野球チームの「監督」は通常「manager」となります。日本語の「マネージャー」とは意味が異なるので注意しましょう。
◆ for resting its ace pitcher in the prefectural final in late July 7月下旬の県大会決勝戦でそのエース投手を登板させなかったことで
前置詞「for」の後で動詞「rest」がing形で使用されています。ここでは、目的語を取る他動詞で「休息させる」という意味です。
◆ The school’s failure to reach the prestigious national tournament その学校が名高い全国大会への出場を逃したことが
全体で長い主語を構成しています。この部分のみで1つの英文を作ると次のようになります。
The school failed to reach the prestigious national tournament. (その学校は名高い全国大会への出場を逃した。)
「failed to A(動詞の原形)」=「Aを試みてうまくいかなった」です。
「the prestigious national tournament」とは、もちろん夏の甲子園大会ですね。
◆ whether a team should put a pitcher’s health ahead of its victory あるチームが、ある投手の健康をチームの勝利より優先すべきかどうか
「put A ahead of B(AをBより優先させる)」という表現です。
一般論を述べているため、チームと投手を特定の高校に限定せずに不定冠詞「a」を使用しています。
Step4:スラッシュ・リーディング
【説明を表示】Resting ace in final sparks debate
A high school baseball manager / created a controversy / for resting its ace pitcher / in the prefectural final in late July. / The school’s failure / to reach the prestigious national tournament / sparked a debate across Japan / on whether a team / should put a pitcher’s health / ahead of its victory.
Step5:サイトトランスレーション
【説明を表示】Step6: 反訳トレーニング
【説明を表示】Step7:スピード音読
【説明を表示】Resting ace in final sparks debate
A high school baseball manager created a controversy for resting its ace pitcher in the prefectural final in late July. The school’s failure to reach the prestigious national tournament sparked a debate across Japan on whether a team should put a pitcher’s health ahead of its victory.
参考記事:毎日新聞
佐々木投手登板回避 大船渡高に抗議相次ぐ 毎日新聞約9割が「なぜ投げさせなかったのか」
全国高校野球選手権岩手大会の決勝で、最速163キロ右腕の佐々木朗希投手(3年)を登板させずに敗れた大船渡に、抗議の電話が殺到している。
同校で26日開かれた準優勝報告会の後、千葉貢副校長が明らかにした。
電話は決勝当日の25日だけで150件ほどあり、約9割が「なぜ佐々木投手を投げさせなかったのか」という抗議だった。
残りは「よく頑張った」という激励だったという。
編集後記
夏の甲子園が連日の熱戦で盛り上がるいっぽう、岩手大会の決勝戦に関する激論が野球関係者の間で交わされています。
ダルビッシュ投手が指摘しているように、一番の問題は「過密日程」だと思います。
甲子園出場のかかった大一番で「投手を酷使しないという配慮」と「チームの勝利」が両立しない時点で既におかしいんですよね・・・。
この問題について、スポーツ庁の鈴木大地長官も次のように述べています。
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鈴木長官、高校野球見直しを要望
過密な試合日程「変わらないと」
高校野球で投手の連投や投げすぎが懸念されている問題で「『高校で燃え尽きてもいい』は時代遅れ。故障なく精いっぱい戦うことが重要」と述べ、過密な試合日程の見直しを含めた対策の必要性を指摘した。
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昔はまかり通っていたことが今はダメだとされるもうひとつの要因は、地球温暖化による夏場の気温上昇ではないでしょうか。
自分の子ども時代と比べても明らかに違いますからね。
大会の運営側には、そろそろ本気で「アスリートファースト」を実践してほしいものです。
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