達人の英語学習法

先日、参考文献として読んだ書籍が有益だったのでご紹介します。

「達人」の英語学習法─データが語る効果的な外国語習得法とは

初版の発行が2007年と少々古いですが、逆に、スマホを携帯していなくても実践できる学習法が満載なので、アナログ派の人にも役に立ちます。

この本に登場する「達人」というのは、誰か特定の人物を指しているのではなく、「日本で暮らしながら後天的に英語を習得した人たち」という意味です。

また、「英語の達人」といってもネイティブと同じレベルではありません。

本書では、「英語の達人」を次のように定義しています。

*英語の発音や抑揚の面であまり違和感を与えない。

*自分の考えをきちんと英語で伝えることができる。

*英語ネイティブが話すことも、書いていることも、きわめて特殊な状況や話題でない限りわかる。

*ちょっとした世間話も英語でできる。

また、達人の像を以下の通り表現しています。

英語ノンネイティヴであることが相手にわかってもよい。

ただし、英語を使っての課題達成に関しては支障がない、そんな人物像

これらはなかなか言い得て妙で、的確な定義だと思います。

この本に登場する達人たちの体験談や談話を読んでみて、つくづく感じたのが、(みんな英語マニアだなあ)ということです。

自分の経験も踏まえて、「日本に生まれ育ちながら、努力して英語の達人になる人」の共通点を個人的観点から幾つか挙げてみました。

1)英語が好きで、英語に毎日触れるのが生活の一部になっている。

2)現在の仕事や生活環境でどうしても英語が必要になっている。

3)英語を習得してかなえたい大きな夢がある。

4)負けず嫌いの性格で、英語ができないままの自分が許せない。

・・・他にもあるかもしれませんが、これらの要素が重なっている場合もあるでしょう。

上にあげたような人たちが「達人への道」を歩んでいくのは、たぶん、やる気が途中で落ちにくく、人に言われなくても学習を継続するからです。

逆に、英語がそれほど好きではなく、必要性も薄い人の場合は、「学習の継続ができない理由」をそのうち探し始めます。

今は仕事が忙しいから、家事や育児で手が離せないから、他にもやりたいことがあるから・・・ 言い訳はいつでも山ほど見つかります。

都合の良い理由があると、学習しない自分に対して罪悪感を感じなくて済むからです。

が、この本に出てくる達人たちは、たぶん、多少の困難な環境に遭遇しても、できない理由に納得して安易にやめたりはしません。

逆に、どうやったら問題を解決できるかを考え、学習を継続するでしょう。

彼らは英語の習得に関して恐ろしく執念深く、あきらめが悪いのです。

学習法の工夫については、いろいろ事例が掲載されています。

ご興味がありましたら、ぜひ読んでみてください。

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