日本が商業捕鯨再開のためIWC脱退へ【Japan to leave IWC to resume commercial whaling】
Step1:全体リーディング
【説明を表示】Japan to leave IWC to resume commercial whaling
Japan is considering withdrawing from the International Whaling Commission to resume commercial whaling next year, government sources said on Thursday. The move would spark criticism from Australia and other anti-whaling nations over whale conservations.
Step2:重要単語と語句
resume(動)再開する
commercial(形)商業の
whaling(名) 捕鯨
consider(動)検討する
withdraw(動)脱退する
commission(名)委員会
spark(動)誘発する、引き起こす
conservation(名)保護
Step3:ミニ解説
◆ Japan to leave IWC to resume commercial whaling 日本が商業捕鯨の再開のためIWC脱退へ
英文記事のタイトルでは未来の出来事を「be動詞 + to不定詞」で表す傾向があり、冠詞やbe動詞がよく省略されます。
通常の英文に直すと以下のようになります。( )が変更・補足した箇所です。
Japan (is) to leave (the) IWC to resume commercial whaling.
◆ Japan is considering withdrawing from the International Whaling Commission 日本が国際捕鯨委員会からの脱退を検討している
動詞「consider(検討する)」は動詞の目的語を取るとき、to不定詞ではなく動名詞の形になります。ここでは「withdrawing」の部分ですね。
国際捕鯨委員会(the International Whaling Commission):国際捕鯨取締条約に基づき鯨資源の保存及び捕鯨産業の秩序ある発展を図ることを目的として設立された国際機関。日本の条約加入は1951年。(Wikipediaより引用)
◆ government sources said on Thursday 政府筋が木曜日に述べたところによると
動詞の過去形「said」の目的語は、前述の英文全体(冒頭の「Japan」から直前の「next year」まで)を指しています。
◆ The move would spark criticism from Australia and other anti-whaling nations この動きは、オーストラリアやその他の反捕鯨国からの批判を誘発するとみられる
「The move(この動き)」は「日本がIWCを脱退すること」を示しています。
日本の脱退は、現段階ではまだ実行されていないため、「今後、実際に脱退したら」という意味合いで仮定法の助動詞「would」を使用しています。
Step4:スラッシュ・リーディング
【説明を表示】Japan to leave IWC / to resume commercial whaling
Japan is considering withdrawing / from the International Whaling Commission / to resume commercial whaling next year, / government sources said on Thursday. / The move would spark criticism / from Australia and other anti-whaling nations / over whale conservations.
Step5:サイトトランスレーション
【説明を表示】Step6: 反訳トレーニング
【説明を表示】Step7:スピード音読
【説明を表示】Japan to leave IWC to resume commercial whaling
Japan is considering withdrawing from the International Whaling Commission to resume commercial whaling next year, government sources said on Thursday. The move would spark criticism from Australia and other anti-whaling nations over whale conservations.
参考記事:読売新聞
何も決まらぬIWC、日本脱退・商業捕鯨再開へ
政府が商業捕鯨の再開に向け、国際捕鯨委員会(IWC)から脱退する方針を固めたことが20日、わかった。
日本はIWCが採択した商業捕鯨の一時中止(モラトリアム)に従ってきたが、再開の見通しが立たないため、捕鯨戦略を転換させる。
日本の脱退には、反捕鯨国など国際的な反発も予想される。
IWCはクジラの資源保護と持続的な利用を目的に設立され、現在、日本を含む89か国が加盟する。反捕鯨国が過半数を占めている。
IWCは鯨類資源を保護するため、1982年にモラトリアムを採択。日本は88年から商業捕鯨を中断している。
編集後記
当初、12月のメルマガ発行を先週金曜日で終了する予定でしたが、水曜スタートとなったため、今回の配信が本年最後の英語ニュースとなりました。
「ディスカッションに適したテーマ」という観点から、商業捕鯨の問題を取り上げました。
日本古来の食文化を存続させるために商業捕鯨を支持すべきという考え方と、
鯨肉の需要が減少している中、国際的な潮流に逆らってまで再開することに反対する声の両方があると思います。
日本人としてどう思うか、と聞かれると回答するのが難しい問題ですね。
今回のIWCの問題が、商業捕鯨について考えるきっかけになればと思います。
どうぞ楽しいクリスマス・イヴをお過ごしください。
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