最高裁が積極的差別是正措置を却下【Supreme Court Rejects Affirmative Action】
「2分で読めるやさしい英語ニュース」解説記事
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動画版【米国発音:リスニング&スピーキング☆英国発音:リスニング】
Step1:穴埋めディクテーション
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Supreme Court Rejects Affirmative Action
The US Supreme Court has ①( ) college admissions, ②( ). The decision follows lawsuits ③( ) white and Asian-American applicants.
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満点 | Q1 | Q2 | Q3 |
46% | 77% | 51% | 54% |
Step2:重要単語と語句
【説明を表示】supreme/səˈpriːm/ (形) 最高の、至高の
affirmative/əˈfɜːrmətɪv/ (形) 肯定的な、賛成の
deem/diːm/ (動) ~とみなす、判断する
unconstitutional/ˌʌnkɒnstɪˈtjuːʃənl/ (形) 憲法に反する
discriminate/dɪˈskrɪmɪneɪt/ (動) 差別する
Step3:和訳と解説
◆ Supreme Court Rejects Affirmative Action 最高裁が積極的差別是正措置を却下
英文記事のタイトルでは冠詞(a, an, the)やbe動詞が省略され、短い単語が使用される傾向があります。
これらを補って通常の英文に直すと、次のようになります。
The Supreme Court has rejected affirmative action.
アファーマティブ・アクションとは、1961年にアメリカのジョン・F・ケネディ大統領が大統領令で初めて使用した語で、弱者集団の不利な現状を、歴史的経緯や社会環境に鑑みた上で是正するための積極的な改善措置を表す。(Wikipediaより)
◆ The US Supreme Court has ruled against 米国の最高裁判所は否定した、
英文タイトルにも登場した「The US Supreme Court 」は「アメリカ連邦最高裁」を指しています。
1つしか存在しないため、固有名詞として頭文字を大文字で表記しています。
◆ affirmative action policies in college admissions, 大学入学における積極的差別是正措置を、
大学の入学選考における「アファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)」は、不平等な待遇を受けてきた黒人など少数派に対して、教育の機会を積極的に与えるのが目的です。
これに対し、一部の学生グループが、「黒人やヒスパニックの学生を優遇するのは、白人やアジア系アメリカ人の出願者に対して差別的である」と主張して訴えを起こしていました。
「affirmative action policies」とが複数形になっている理由は、各大学が独自の裁量で実施している「アファーマティブ・アクション」の政策が複数存在しているためです。
単数形の「policy」にすると、「全ての大学が同一の政策に従っている」という誤解を招く可能性があります。
affirmative action policies : 文脈上、「policies」と複数形にすべき理由は上記で説明した通りです。
また、「policy」は可算名詞であるため、無冠詞・単数にはなりません。
◆ deeming them unconstitutional. それらを違憲として。
「them」は前述の「affirmative action policies(積極的差別是正措置)」を指しています。
分詞構文の現在分詞「deeming(〜だとみなして)」の主語は、冒頭の「The US Supreme Court(米国の最高裁判所)」です。
この部分のみで英文を完結させると「The US Supreme Court has deemed them unconstitutional. (米最高裁は、それらの方針を違憲だとみなした)」となります。
「deem(動詞)+A(目的語の名詞)+ B(補語の形容詞) = AをBであるとみなす」という構文です。
動詞の「deem」を、同様の意味を持つ「consider」や「regard as」に置き換えることも可能です。
■The US Supreme Court has considered them unconstitutional.
■The US Supreme Court has regarded them as unconstitutional.
「deem」には改まった響きがあり、公的な文脈や裁判などの法的文脈でよく使われます。
また、分詞構文を使わずに英文をリライトすると、次のようになります。
The US Supreme Court has ruled against affirmative action policies in college admissions, and has deemed them unconstitutional.
deeming : 「deem A B = AをBとみなす」の表現を耳で聞いて理解するには、中級以上の語彙力・文法力が必要です。
答案が結果的に正解でも自信がなかった人の課題は、語彙力ではなく、上記の構文を論理的に理解する文法力・読解力です。
them unconstitutional : 「子音と母音のリンキング(黄色マーカー部分)」に注意しましょう。
直前に「ruled against(不利な判決を出した)」とあるので、「unconstitutional」の冒頭の弱音が聞き取れなくても「違憲」の意味になるとわかります。
ここを「constitutional(合憲の)」と逆の意味にした人は、英文全体の意味を理解する読解力が足りません。
また、「unconstitutional」が「inconstitutional」に聞こえた、というコメントがありましたが、弱音の「in」と「un」は、どちらも「あいまい母音(シュワー)+N」なので、音では区別できません。
弱音の「in」と「un」を「違う音」と判断してしまうのは、頭の中で「in=イン」「un=アン」とローマ字読みしているからです。これは実際の英語の音とは違います。
英単語の発音は綴りから判断するのではなく、音を聞いて真似する習慣をつけてください。
※「inconstitutional」という単語はそもそも存在しないため、ここでは「unconstitutional」になるとわかります。
◆ claiming such policies discriminate これらの政策が差別だとする、
分詞構文の現在分詞「claiming(主張する)」の主語は、直前の名詞「lawsuits(訴訟)」です。
「claiming」の後に接続詞「that」が省略されており、その後に「such policies(主語)+discriminate(動詞)」が続いている、と解釈します。
「discriminate」と「discriminated」:文法的には両方使えますが、微妙にニュアンスが異なります。
現在形を使用すると、差別が現在に至って行われていることを示唆します。
いっぽう、過去形を使用すると、その差別が過去に行われていたことを示します。
また、「discriminate against」と「discriminated against」はシラブルの数が違うため、音で区別することができます。
過去形にしたときに、シラブルの数が1つ増えることに注意しましょう。
自分で発音するときに、この区別ができていないと聞き分けができません。
◆ against white and Asian-American applicants. 白人やアジア系アメリカ人の出願者に対する。
前述の「discriminate against(〜に対して差別している) 」を受ける部分で、「差別されている対象」を表しています。
Step4:スラッシュ・リピーティング
【説明を表示】Step5:サイトトランスレーション
【説明を表示】Step6: 反訳トレーニング
【説明を表示】Step7:オーバーラッピング&シャドーイング
【説明を表示】【速度:ややスロー】↑
【速度:ナチュラル】↑
Step8: 高速リスニング
【説明を表示】参考記事:この英語ニュースの元記事
英文で読む【米最高裁:大学入試の人種考慮は違憲】
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