潜水艇タイタンが沈没【Titan Sub Lost at Sea】
「2分で読めるやさしい英語ニュース」解説記事
このブログ記事では、「やさしい英語ニュース」の単語・表現・文法の詳しい解説を掲載しています。
また、音声と文字をセットにして、スピーキングとリスニングの訓練ができます。
動画版【米国発音:リスニング&スピーキング☆英国発音:リスニング】
Step1:穴埋めディクテーション
【説明を表示】【速度:ややスロー】↑
【速度:ナチュラル】
Titan Sub Lost at Sea
Five people ①( ) as ②( ) North Atlantic Ocean. The US Coast Guard believes ③( ).
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今回のQuizは難易度が低く、中級以上の実力があれば満点を取れる内容でした。
機能語の小さなミスはさておき、意味不明な英文を書いた人は、語彙・文法・読解・発音のどこかに弱点があるはずです。
▶最優秀賞(100点):11名(Leafさん、Takashimaさん 他)
先週とは打って変わって、満点続出という素晴らしい結果でした!皆様、おめでとうございます。
▶満点取得者の割合と各設問の正答率
設問がやさしく音声もゆっくりだったので、Q1とQ3は6割以上、Q2も約半数の人が正解でした!
なお、単語と単語の間にスペースを2つ空けてしまうと、綴りが合っていても不正解になります。
満点 | Q1 | Q2 | Q3 |
37% | 60% | 47% | 67% |
Step2:重要単語と語句
【説明を表示】submersible / səbˈmɜːrsəbəl /(名)潜水艇、潜水装置
wreckage / ˈrɛkɪdʒ /(名)残骸、がれき
vessel / ˈvɛsəl /(名)船、舟、(一般的には容器や管も含む)
suffer / ˈsʌfər /(動)苦しむ、患う、被る
catastrophic / ˌkætəˈstrɒfɪk /(形)壊滅的な、悲惨な
Step3:和訳と解説
◆ Titan Sub Lost at Sea 潜水艇タイタンが沈没
英文記事のタイトルでは冠詞(a, an, the)やbe動詞が省略され、短い単語が使用される傾向があります。
これらを補って通常の英文に直すと、次のようになります。
The Titan submersible was lost at sea.
「sub」は「submersible (潜水艇)」の略称です。
「The Titan submersible」で「タイタン号という名前の潜水艇」という意味を表します。
2023年6月18日頃にカナダのニューファンドランド島沖合から南東600kmの大西洋上で発生した潜水艇タイタン号の沈没事故。
オーシャンゲート社は、1912年4月15日に沈没した大型客船タイタニック号を潜水艇で観察するツアーを運営。ツアーの行程は8時間で、カナダニューファンドランド島のセントジョンズを出発地とし、大西洋のタイタニック号沈没地点へ移動。
水深3800メートルの沈没現場への潜水には、5人乗りの潜水艇タイタン号を使用することとしていた。2023年6月19日、アメリカ沿岸警備隊は潜水艇が潜航後1時間半が経過した時点で連絡が途絶えたことを発表し、捜索活動が行われることとなった。
遭難したと思われるアメリカ合衆国マサチューセッツ州ケープコッドの東約900マイルの海域には複数の捜索船が駆け付けた。カナダの哨戒機はソナーで海中を探索し打撃音を感知した。
6月21日には、アメリカ海軍が大型の物体を深海から回収する装備を現地に送り込むことを表明。6月22日には、フランスの海中探査機も捜索に加わった。
6月22日、アメリカ沿岸警備隊は、無人海中探査機がタイタニック号の残骸付近で潜水艇の破片のようなものを発見したと発表。記者会見を行い、潜水艇は「壊滅的な破壊」に見舞われ、乗船していた5人の生存は絶望的だと発表した。(Wikipediaより)
◆ Five people aboard the Titan submersible タイタン号という潜水艇の搭乗客5人が
「aboard」は通常、副詞または前置詞として使用されます。
1)副詞の “aboard” : 「船上に」「機内に」「車内に」という意味で、「乗り物内にいること」や「乗り物に乗ること」を示します。
例 : “All aboard!”(全員乗船!/全員搭乗!)
2)前置詞の “aboard” : 「〜に乗って」という意味で使われ、”aboard” の後に乗り物(船、飛行機、バスなど)を示す名詞が続きます。
例 : “They went aboard the ship.”(彼らはその船に乗った。)
「Five people aboard the Titan submersible」の文脈では、「aboard」は2)の前置詞として使われています。
これは「タイタン号潜水艇に乗っている5人」を意味します。この用法では、乗り物内にいる人々を特定の乗り物とともに示しています。
aboard:答案に「on board」と書いた人は、「英語の音の聞き取り」と「学習コラムの解説の読み込み」が少し甘いですね。
英語の音を注意深く聞き取ろうとせず、元記事の単語を安易に書くと耳を鍛える訓練になりません。
学習コラムの解説に、「on board」と同じ意味の前置詞「aboard」がある、というヒントが書いてあるのを読みましたか?
「on board」も文法的には合っていますが、音が明らかに違うことに気づいてください。
◆ are likely dead 死亡したと思われる、
「be likely」は、何かが起こる可能性が高いことを示す表現です。
この後には、通常、「動詞の過去分詞形(”dead”など)」や「to不定詞(”to be”, “to have”など)」が続きます。
例: They are likely to arrive late.(彼らは遅れて到着する可能性が高い。)
この文脈での「are likely dead」は、「死亡している可能性が高い」という意味になります。
確定的な証拠がなくても、「現在入手可能な情報に基づいて、そ可能性が非常に高い」と判断される状況を示しています。
◆ as wreckage was found 残骸が見つかったことにより、
ここでの「as」は「〜なので」という意味の「理由を表す接続詞」です。
「wreckage」は通常、不可算名詞として使用されます。
これは、「壊れた物、特に交通機関(如何飛行機や船)の残骸やがれきを指す単語」です。
「多くの異なる部品や破片から成る集合体」を指すため、個別の部分を数えることはありません。
この文脈では「北大西洋で残骸が見つかった」という一般的な事実を述べており、初出のため定冠詞の「the」を付けていません。
最初から「the」を付けると、それが「タイタン号の残骸」であることを強調するニュアンスが加わります。
wreckage : やや難解な単語ですが、土台となった英文記事(NHK World Japan)の冒頭から4行目に「The pieces are about 500 meters away from the wreckage」と出ています。
「leakage」など別の単語を思いついて書いた人は、(音自体がなんか違う)という意識はあったのでは?
単語に自信がないときは、元記事から答えを探してみましょう。
◆ in the North Atlantic Ocean. 北大西洋の海底で。
「in the North Atlantic Ocean」の前置詞「in」は、一般的には「北大西洋の内部に」という意味です。
北大西洋の水域内であることを示しており、具体的な位置(海面上、海中、海底)を特定しているわけではありません。
ただし、この文脈では「潜水艇の残骸が海底で発見された」と解釈するのが妥当です。
◆ The US Coast Guard believes アメリカ沿岸警備隊は考えている、
「believes」を受ける目的語は後述の「the vessel suffered a catastrophic pressure loss」です。
◆ the vessel suffered a catastrophic pressure loss. 潜水艇が壊滅的な圧力の喪失により大破した、と。
この文脈での「vessel」は、「水上を移動する大きな乗り物、特に海上の船や川の舟」を指しています。
この単語も元記事の中に出ていますが、やや見つけにくかったかもしれませんね。
Step4:スラッシュ・リピーティング
【説明を表示】Step5:サイトトランスレーション
【説明を表示】Step6: 反訳トレーニング
【説明を表示】Step7:オーバーラッピング&シャドーイング
【説明を表示】【速度:ややスロー】↑
【速度:ナチュラル】↑
Step8: 高速リスニング
【説明を表示】参考記事:この英語ニュースの元記事
英文で読む【潜水艇タイタンが沈没】
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