請願書がジャニー氏の性加害疑惑への調査を要求【Petition Demands Probe into Johnny’s Abuse Claims】
「2分で読めるやさしい英語ニュース」解説記事
このブログ記事では、「やさしい英語ニュース」の単語・表現・文法の詳しい解説を掲載しています。
また、音声と文字をセットにして、スピーキングとリスニングの訓練ができます。
動画版【米国発音:リスニング&スピーキング☆英国発音:リスニング】
Step1:穴埋めディクテーション
【説明を表示】【速度:ややスロー】↑
【速度:ナチュラル】
Petition Demands Probe into Johnny’s Abuse Claims
Johnny & Associates ①( ), backed by 16,000 signatures, ②( ) against the late founder, Johnny Kitagawa. The agency has responded by ③( ) and considering ④( ).
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今回の英語ニュースのディクテーションQuizは、冠詞の聞き取りがやっかいでしたね。
いずれも「音だけ」で聞き分けるのではなく、文脈や文法から正解を導く必要があります。
詳細はStep3の「和訳と解説」をご覧ください。
▶最優秀賞(100点):3名(sunflowerさん、たかちゃん、ここあさん)
▶答案提出者の正答率
今週の満点取得者の割合と各設問の正答率は以下の通りでした。
満点 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 |
15% | 30% | 65% | 45% | 55% |
設問1の正答率が3割弱とやや低く、設問2は6割以上の方が正解でした!
Step2:重要単語と語句
【説明を表示】petition /pəˈtɪʃən/(名)請願、嘆願
probe /proʊb/(名)調査、探査
abuse /əˈbjuːs/(名)虐待、悪用
allegation /ˌæləˈɡeɪʃən/(名)申し立て、告発
pledge /plɛdʒ/(名)誓約、約束
compliance /kəmˈplaɪəns/(名)順守、従うこと
Step3:和訳と解説
◆ Petition Demands Probe into Johnny’s Abuse Claims 請願書がジャニー氏の性加害疑惑への調査を要求
英文記事のタイトルでは冠詞(a, an, the)やbe動詞が省略され、短い単語が使用される傾向があります。
これを通常の英文に直すと、次のようになります。
A petition is demanding an investigation into the abuse claims against Johnny & Associates.
「probe」は 名詞で「調査」を指しており、本文中の「investigation」と同じ意味で使用されています。
「abuse(虐待・虐待する)」は名詞と動詞で語尾の発音が異なります。
動詞は [əbjúːz]で語尾が濁り、名詞は[əbjúːs]で濁りません。ここでは名詞の用法です。
また、「claim」は日本語の「クレーム(苦情)」とは意味が違うので注意しましょう。
ここでは「(虐待を受けたという)訴え・主張」を表す名詞です。
◆ Johnny & Associates fans submitted a petition, backed by 16,000 signatures, 16,000人の署名を得て、ジャニーズ事務所のファンが請願書を提出した、
「backed by」の直前に「which was(関係代名詞の主格+be動詞)」を補い、「backed」を受け身の過去分詞と解釈します。
◆ demanding an investigation into sexual abuse allegations 性加害疑惑への調査を要求する、
分詞構文の現在分詞「demanding」の主語は、前述の名詞「a petition(請願書)」です。
「demanding and investigation(要求して、そして調査)」と書いた人は文法力・読解力が不足しています。
弱音の「and」は語尾の[d]をほとんど発音しないため、「an」と同じように聞こえますが、単純に音だけで判断してはいけません。
接続詞「and」の前後には同じ品詞が来る、動詞の直後には目的語が来る、という基本文法をしっかり押さえましょう。
◆ against the late founder, Johnny Kitagawa. 創業者の故ジャニー喜多川氏に対する。
「allegations against」は「~に対する告発、主張」という意味を表し、「against」の後に告発されている人物や団体(ここでは「the late founder, Johnny Kitagawa」)が入ります。
形容詞「late+名詞(人)」は「亡くなった人物(故人)」を示す表現です。
◆ The agency has responded 事務所側は対応した、
現在に至る状況であるため、時制が現在完了形になっています。
具体的な対応内容が、直後の「by pledging … and considering ….」で説明されています。
◆ by pledging improved compliance 改善されたコンプライアンスの実施を誓い、
「compliance(コンプライアンス)」は「規則や規範の遵守」を表しています。不可算名詞として使われるのが普通で、特定の「遵守」を示すために数えることはありません。
例: We need to ensure compliance with the new regulations. (新しい規則の遵守を確保する必要があります。)
「improved compliance」=「改善されたコンプライアンス」とは、「規則や規範をより遵守していく(事務所の)姿勢」を示しています。
「compliance」という語彙に馴染みがないと「improved complaints(改善された苦情)」という意味不明な語句になってしまいます。
が、知らない単語は書けなくても仕方かないので、これを機会に覚えておきましょう。
また、「improve compliance」と書いた人は、英文全体から文法を理解する力が不足しています。
これは、前々回のクイズ(岸田首相の近くに爆発物)で出題した「Improved security」と非常に似ています。
このときも解説したように、「improved」の語末の発音[d]は止める子音なので、ほとんど聞こえません。
音だけを拾うと「improve compliance」と聞こえますが、動名詞「pledging(誓うこと)」の直後に来るのは目的語の名詞です。
ここでは目的語が「improved compliance(改善されたコンプライアンス)」となり、形容詞の「improved」が「compliance」を修飾しています。
「pledging」の直後に「improve」という動詞の原形を続けると文法構造が崩れ、意味が通らないことに気づいてほしいです。
◆ and considering external consultation for former talent. また、元タレントに対する外部の相談窓口を検討することで。
「consultation」は「意見の交換」や「専門的な助言を求めること」を意味します。これも、通常は不可算名詞として使用されます。
例: The doctor is available for consultation on Mondays and Wednesdays. (その医師は月曜日と水曜日に診察を受け付けています。)
英語の「talent」は通常「才能」や「能力」という意味を持ちますが、ショービジネスなど特定の業界では「アーティスト、俳優」を指す用語として使用することがあります。
この例の「former talent」では、Johnny & Associatesと関わりを持っていた全てのタレントを指しているので、不可算名詞として使用しています。
ただし、日本語の「アイドル・タレント」の感覚で「a talent(ひとりのタレント)」と直訳するのは和製英語とみなされるので注意しましょう。
ソロのアイドルの場合は「a pop star / pop stars」、男性グループは「a boy band / boy bands」と表現するのが自然です。
Step4:スラッシュ・リピーティング
【説明を表示】Step5:サイトトランスレーション
【説明を表示】Step6: 反訳トレーニング
【説明を表示】Step7:オーバーラッピング&シャドーイング
【説明を表示】【速度:ややスロー】↑
【速度:ナチュラル】↑
Step8: 高速リスニング
【説明を表示】参考記事:この英語ニュースの元記事
英文で読む【ジャニーズ性被害の調査求め署名】
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