やさしく読める英語ニュース:初級者にお勧め
「通訳式やさしい英語ニュース」を難しいと感じる方へ
「通訳式やさしく英語ニュース」は、かつて「初心者にやさしい英語ニュース」という名称で初級〜中級者用に作成していました。
が、現在は「仕事で英語が必要な中上級者が対象の教材」となり、質量ともに大幅にグレード・アップしています。
主な理由は、2021年10月以降、「アメリカ人ライターが生の英文記事を要約する」という作成法に変更したからです。
同時に、自分の受講生が「外国人と対等に議論できる英語力」を最速で習得できるよう、教材である英語ニュースのレベルを引き上げた、ともいえます。
とはいえ、現時点では「通訳式やさしく英語ニュース」のハードルが高い、という方もいらっしゃるでしょう。
そこで、英語の基礎力を身につけるためにお勧めしたいのが、今回ご紹介する「やさしく読める英語ニュース」です。
名称が似ているのは全くの偶然で、「通訳式やさしい英語ニュース」とは関連のない別サイトです。
サイトを見れば内容がわかりますが、ご参考までに、主な特徴と学習法をお伝えしておきます。
「やさしく読める英語ニュース」とは?
英語教員のためのポータルサイト「えいごネット」に掲載された短い英語ニュース教材です。
「高校の英語授業で活用すること」を想定しており、英語ニュースの入門編としても最適です。
1つの英語ニュース記事が約70〜90単語で構成されているため、1分あれば読める分量です。
「通訳式やさしく英語ニュース」を難しく感じる初級者(TOEIC500〜600点台、英検準2級〜2級)にお勧めです。
「やさしく読める英語ニュース」の分野とトピック
国内外の「スポーツ」「政治」「生活・文化」「科学」「経済」各分野から、高校生でも興味を持てる話題が選定されています。
次の例のように、日本人になじみのあるトピックも多いです。
音声はイギリス発音でスロー速度
イギリス英語のナレーションが毎回付いています。※アメリカ英語の音声が付くこともあります。
音読の速度は、「ネイティブの自然なスピード」に比べると、かなり遅いです。
70〜85単語の分量の英語ニュースを、40〜50秒ぐらいかかって音読しています。
ナチュラル・スピードは1分間に約140〜180単語ですから、通常の半分程度の速度です。
初級者の方は、まず、「この速さの英語ニュースを確実に聞き取る」ことを目標にしましょう。
※音声のダウンロード機能もあります。
単語と本文の難易度
英語ニュースを扱っているため、学校英語で習わない単語や表現が出てくることもあります。
いっぽう、「高校生が理解できるように」という配慮からか、簡単な語彙に変えている箇所も見られます。
「眞子内親王、小室圭さんと結婚し皇室を離れる」という英語ニュースのタイトルです。
「皇室」なので、正確には「imperial family」とすべきところを「royal family」と表記しています。
本文の構成も、高校英文法の知識があれば、読解できるレベルになっています。
自主学習に便利な機能
「やさしく読める英語ニュース」には、英文に対応する和訳とキーワード(重要語句)も付いています。
自主学習の際、英文の意味を理解する上でありがたい要素です。
また、教材の印刷もできますので、アナログ派の方はご活用ください。
「やさしく読める英語ニュース」の活用法
学習者のレベルと目的によってさまざまですが、「通訳式やさしい英語ニュース」方式のやり方を試してみてください。
▶ キーワード(重要語句)の確認
最初にキーワード(重要語句)のテキストを参照し、意味とつづりを暗記します。
1)ディクテーション(書き取り)
英文テキストを読む前に、音声のみを再生します。「最初にテキストを見ない」のが鉄則です。
全体の音声をまず1回聴き、だいたいの流れをつかみます。
次に、意味の区切りごと(3〜7単語ぐらいが目安)に一時停止し、英文を書き取る作業を繰り返します。
リスニングの回数は、1ヶ所に付き3~5回程度が目安です。
書き取ったら答案を採点し、間違いがあれば、次の観点から原因を分析しましょう。
1.単語や表現を知らなかった。⇒「キーワード」「英文と和訳」を読んで確認
2.文法と英文構造を理解できなかった。⇒「英文と和訳」を読んで確認
3.読めば理解できる英文を聴き取れなかった。⇒ 音声を聞き直して発音を確認
2)文法構造の確認
英文タイトルと本文のテキストを見て、骨格となる主語・動詞・目的語・補語などの文法構造をチェックしていきます。
理解できない箇所は文法書で調べる、ネイティブや英語講師に尋ねる、などの方法で解決しましょう。
3) サイト・トランスレーション
英文の文法構造がつかめたら、次に、意味の区切りごとに日本語に訳していきます。
このとき、後ろから前に返り読みせず、英語の語順のまま読み進めてください。
まず自分で和訳してから、和訳例と比べてみましょう。
4) スラッシュ・リピーティング
今度は、音声を意味の区切りごとに再生し、発音に注意しながら各パートをひと息でリピートします。
最初はテキストを見ながら、慣れたら文字を見ずにリピートしてください。
5)オーバーラッピング&シャドーイング
テキストを見ながら音声を再生し、自分の声を上からかぶせて音読します。この方法を「オーバーラッピング」といいます。
次に、音声を1,2語遅れで追いかけて音読する「シャドーイング」に挑戦しましょう。最初は文字を見て、次に見ない状態で練習してください。
6)5W1H質問と解答例の作成
仕上げに、英語ニュースの本文に関する「5W1Hの質問」と「解答例」を3〜5個ぐらい作成し、音読練習しましょう。
できれば、作成した質問と解答を英語講師やネイティブにチェックしてもらうのが望ましいです。
What(何が), Who(誰が), When(いつ), Where(どこで), Why(なぜ), How(どうやって)から始まる疑問文です。
「Yes」と「No」で答えられないのが特徴です。
以上、私の英語道場のグループ学習で実践中の方法をご紹介しました。ぜひ参考にしてくださいね。
これらの学習はある程度ひとりでもできますが、学習者仲間とグループで活用すると幅が広がります。
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