学校制服の選択肢と柔軟性が広がる【Choice, flexibility in school uniforms growing】
反復用:動画で通訳トレーニング
Step1:全体リーディング
【説明を表示】Choice, flexibility in school uniforms growing
More schools in Japan are letting female students choose either uniforms with a skirt or with pants, while proposals for unisex uniforms are also being considered. Increased options are seen as having practical benefits, as well as accommodating non-gender-conforming students or those with body image issues.
Step2:重要単語と語句
flexibility(名)柔軟性
consider(動)考慮する
accommodate(動)受け入れる、(施設が人を)収容する
conform(動)一致する
Step3:ミニ解説
◆ Choice, flexibility in school uniforms growing 学校制服の選択肢と柔軟性が広がる
英文記事のタイトルでは現在の出来事をingの進行形で示し、冠詞やBe動詞を省略する傾向があります。
通常の英文に直すと以下のようになります。( )が変更・補足した箇所です。
Choice (and) flexibility in school uniforms (are) growing.
「grow」は「増える、成長する、拡大する」という意味ですが、文脈に合わせて「広がる」と訳しています。
◆ More schools in Japan are letting female students choose 女子生徒に選ばせる学校が日本において増えている
「More schools ~ are letting female students choose」は直訳すると「より多くの学校が女子生徒に選ばせている」ですが、自然な日本語にするため意訳しています。
◆ Increased options are seen as having practical benefits, 選択肢の増加は実際的なメリットがあると受け止められている
この文は直訳すると「増えた選択肢は実際的なメリットを持つこととして見られている」となりますが、自然な日本語に意訳しています。
「seen as(~として見られている)」は「~と捉えられている」ということなので、「受け止められている」という表現にしています。
◆ as well as accommodating non-gender-conforming students また、従来のジェンダー規範に当てはまらない生徒たちに配慮するものとしても、
「accommodate(収容する)」は他に「順応する、調整する、受け入れる」などの意味があります。
記事の文脈では「従来のジェンダー規範に当てはまらない生徒たちの不安を受けとめ、制服の選択肢を増やすことで彼/彼女たちのニーズに応える」という意味で用いられており、「配慮する」という訳にしています。
「non-gender-conforming」とは「男らしさ・女らしさといった一般的なジェンダー規範とは一致しない」を表す形容詞です。
同性愛、両性愛、トランスジェンダーの人々を含め、従来のジェンダーに関する固定観念に合致しない人々を幅広く包括する言葉です。
「gender-nonconforming」という語順でも使われます。
◆ or those with body image issues. あるいは自身の身体イメージに関する問題を抱える生徒たち(への配慮としても)。
代名詞「those」は、直前の「students」を指します。
「body image issues(身体イメージに関する問題)」とは「瘦せすぎや太りすぎなど、自分の身体に関して否定的な考えを持つ心の問題」のことです。
摂食障害にまつわる概念としてしばしば用いられます。
Step4:スラッシュ・リーディング
【説明を表示】Choice, flexibility in school uniforms growing
More schools in Japan are letting female students choose / either uniforms with a skirt or with pants, / while proposals for unisex uniforms are also being considered. / Increased options are seen as having practical benefits, / as well as accommodating non-gender-conforming students / or those with body image issues.
Step5:サイトトランスレーション
【説明を表示】Step6: 反訳トレーニング
【説明を表示】Step7:スピード音読
【説明を表示】Choice, flexibility in school uniforms growing
More schools in Japan are letting female students choose either uniforms with a skirt or with pants, while proposals for unisex uniforms are also being considered. Increased options are seen as having practical benefits, as well as accommodating non-gender-conforming students or those with body image issues.
参考:約6割の学校が「LGBTQ」の生徒に関する服装の配慮を導入・検討中 ICT教育ニュース 2021年10月27日
約6割の学校が「LGBTQ」の生徒に関する服装の配慮を導入・検討中=カンコー学生服調べ=
「ジェンダーレス制服の導入背景に関する調査データ」を公開した。
「ジェンダーレス制服」は、性別に関係なく着ることができる学校の制服で、男女兼用のブレザータイプの制服や、今までスカートだけだった女子制服にスラックスを導入する動きが増加している。
今回の調査では、全国の小中高校の教員を対象に、服装による「LGBTQ」の生徒・児童への配慮の現状や、学校での「LGBTQ」生徒・児童の把握状況、「LGBTQ」の生徒・児童への服装の配慮として良いと思うスタイルについて聞いた。
それによると、「あなたの学校では、服装によるLGBTQの生徒・児童への配慮はされているか」との質問には、「服装による配慮をしている」(39.3%)、「今は服装による配慮はしていないが、今後予定している」(20.3)と回答。
この2回答を合わせると、約6割の学校で何らかの服装の配慮を導入・検討中であることが分かった。
一方で、「服装による配慮はしていない」(40.3%)という学校も約4割あった。
編集後記
日本の学校の「ジェンダーレス制服」は、「LGBTQ」という言葉と共に時代の流れを表していますね。
女子が「スカートを着用する」のが当然だった私の中高生時代と比べると、まさに隔世の感があります。
ただ、男子がスカートを選択するのはまだまだハードルが高いようです。
学校現場での「男らしさ・女らしさ」の固定概念の変遷は、かつて男女別だった「技術」「家庭」の学習指導要領の改訂にも反映されています。
これに関して興味深い記事があったのでご紹介しておきます。
家庭科受けた? 育児のパパスイッチが入りにくいワケ …
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO38203970W8A121C1000000?page=2
小学校の「家庭」は5年・6年生の男女必修として47年に始まったが、中学校の「技術・家庭」は62年から男子は「技術」、女子は「家庭」と別々に授業を受けるようになった。
81年からは男子が「家庭」の一部、女子が「技術」の一部を学ぶ相互乗り入れが始まり、93年からは男女必修となった。高校は前述したように94年から男女共修になっている。
80年代以降生まれの「家庭科必修世代」のパパたちにとって、家庭科や家庭はそれ以前より身近な存在になっているといえるだろう。
【中級レベルを今度こそ脱却したいあなたへ!】
英語ニュースを正確にリスニングしたい方、中級から上級へ確実にレベルアップしたい方、メルマガの「穴埋めリスニングQuiz企画」に無料で参加しませんか。
ディクテーションとは、「英文を見ずに音声を聞いて、正確に書き取る訓練方法」です。
火曜15時の〆切までにQuiz答案を提出した方を対象に無料採点をおこない、不正解箇所から、リスニングや語彙・文法などの弱点を特定します!