リスニング訓練をするときの注意点
今回はリスニング訓練をするときの注意点をお伝えします。
日本で販売されている英語教材のリスニング音源は、基本的に「学習者用に加工されている」という点を理解しておく必要があります。
どういうことかというと、音声の速度がネイティブの自然なスピードに比べるとかなり遅い、ということです。
特に、初心者用の教材がそうだと思います。
少し前に、授業で使う教材の英語ナレーションを発注したことがありましたが、納品された音声ファイルの速度が想定よりかなり遅かったのです。
その後、「CNNニュースと同じぐらいの速度で」と注文をつけてスピードを速めてもらいましたが、
ゆっくり読み上げるように指定していないにもかかわらず、なぜスローな音声で納品されたんだろう、とそのときは不思議でした。
あとでわかったのが、日本で英語ナレーションを依頼する発注者の多くが学習教材の会社(または個人)であるため、
日本人を対象とした英語ナレーションはゆっくり読み上げるのが定番になっている、ということでした。
これに対し、企業のPRビデオの英語版などは対象が外国人であるため、英語ナレーションの読み上げは自然なスピードになっています。
最近聴いた話では、TOEICのリスニング・セクションのナレーションでさえ、アメリカ人の耳には遅く聞こえるそうです。
まだ初心者のうちは、そもそも教材の英語を聴き取れないと話にならないので、それに集中する形でよいと思います。
が、TOEICのリスニングや学習教材の英語がだいたい聴き取れる水準に達したら、
海外発のニュースやドキュメンタリー、ドラマなど幅広いジャンルを日ごろから聴く習慣をつけることをお勧めします。
つまり、英語圏のネイティブ向けに発信されている英語を大量に聴く、ということです。
これをしておかないと、いざ海外に出たときに「現地で飛び交う英語が速すぎて、ほとんど聴き取れない」というショックな事態が起きかねません。
ネット上にYoutube動画などが大量に上がっていますから、生の英語を聴くための素材には事欠きませんよね。
昔とは違って、今は日本でも英語環境に近い状況で生活することができます。本当に恵まれた時代だと思います。
あとはやるかやらないか、という自分自身の覚悟と気持ちしだいです。
私も毎日、それを心がけています。
英語を教えるようになった今も、新たな学びは常にありますから・・・。
ぜひ一緒にがんばりましょう!
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