クオモNY州知事の株が急上昇!
国家や市町村が危機状態にあるときほど、指導者の資質が問われるのではないでしょうか。
新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るっている中、毎日痛いほどそれを実感します。
安倍総理や小池都知事もまともな対応をしているのでしょうが、呼びかけのタイミングが明らかに遅く、発言内容が弱いように思えます。
いっぽう、アメリカでは、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事のリーダーシップがとにかく際立っています。
CNNなどをしばらく見ていると、新型コロナウイルスの現状と対策を説明するクオモ知事の記者会見が必ず登場します。
https://mainichi.jp/articles/20200326/k00/00m/030/194000c
米国で新型コロナウイルスの感染者が集中する東部ニューヨーク州で、対策の指揮を執るアンドリュー・クオモ州知事(62)=民主党=の手腕を評価する声が高まっている。
専門家の意見と矛盾する言動のトランプ大統領とは対照的に、記者会見ではデータを示し、状況が深刻なことを率直に説明。
論理的だが、人間味もある言葉で語りかける姿が人気を呼んでいる。
「ニューヨークには(感染者が多い)中国もイタリアも含めて世界中から人が訪れる。
私たちは通りやバス、レストランですれ違い、隣り合って暮らしている。
それは(感染が広がりやすいという)私たちのもろさであり、同時に強みだ。
互いに受け入れ合うことが、私たちを人たらしめている。それがニューヨークだ」
こういう記事を見ると、(やっぱりそうなんだなあ)と妙に説得力があります。
一般に、記者会見の英語は「説明するための発言」なので速度もゆっくりめで聞き取りやすいです。
ニューヨーク州で感染者が爆発的に増えてから、人工呼吸器の数が大量に不足していることにいら立ったクオモ知事が連邦政府に支援を求め、
「Ventilators, ventilators, ventilators!」と連呼していたときの映像が今でも頭に焼き付いています。
意訳すると「とにかく、人工呼吸器が全然足りんのだ!なんとかしてくれ」という感じでしょうか。
これを見たときのインパクトは強烈で、(この単語、もう一生忘れんわ)と思ったほどです。
クオモ知事の凄いところは、「なぜそうせねばならないのか」という理由を、まさに「論理的かつ人間味もある言葉で」長時間にわたって語りかけていることです。
「Washington Post」のこの動画が彼の人柄を端的に描いているのでご紹介します。
Andrew Cuomo’s unlikely celebrity amid the coronavirus pandemic
例の「Ventilators, ventilators…(人工呼吸器が足りねえ~)」の連呼が37秒目あたりに出てきます。
共和党のトランプ大統領との対立も説明されていて、なかなか興味深い動画です。
クオモ知事が今回の危機対応を高く評価されていることから、こんなコメントもついています。
確かに、そう考える人がいても不思議ではありません。
さきほど速報で知りましたが、このクオモ知事の弟であり、CNNキャスターでもあるクリス・クオモ氏が新型コロナウイルスの検査で陽性だったとのこと。
このことについて、兄のクオモ知事は心配しながらも「彼はまだ若いから大丈夫でしょう」と話しています。
※ Wiki情報によると、兄が1957年生まれの62歳、弟が1970年生まれの49歳でした。
CNNチャンネルでいつも親しんでいたキャスターなので、本当に無事回復されることを祈りたいです。
こちらの動画は、なんと、キャスターの弟(クリス)がウイルスに感染後、隔離先の自宅から知事の兄(アンドリュー)を取材している様子です。
日付が「3/31」なので、つい最近ですね。
Chris Cuomo Interviewing Andrew Cuomo 2020/03/31
https://www.youtube.com/watch?v=Z0duA152aTg
取材の最後のほうでは弟がキッチンで料理する風景が映ったり、お母さんの話やいかにも兄弟らしいやりとりがあったり、で少しほっこりします。
有能で勤勉なクオモ兄弟が、そろって危機を乗り切って元気で仕事を続けられますように…!
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