FIFAが日本人主審の判定を擁護 【2014年06月17日】
FIFA defends decision by Japanese referee
Step1>> 英語ニュース全体をリーディング
最初に英語ニュース全体を通して読み、だいたいの意味をつかみます。この段階では単語や構造、文法の疑問点があってもかまいません。
FIFA defends decision by Japanese referee
A FIFA official defended a controversial decision by a Japanese referee to award Brazil a game-changing penalty in Thursday's opening World Cup match against Croatia.
Step2>> 重要単語と語句
defend(動詞):擁護する
controversial(形容詞):議論を呼んでいる
award(動詞):授与する
Step3>> 頻出表現と文法のミニ解説
◆ A FIFA official defended a controversial decision
= あるFIFA関係者は物議をかもした判定を擁護した
ここでの「FIFA」は形容詞として直後の名詞「official」を修飾しています。不定冠詞「A」も名詞にかかっています。
FIFA:国際サッカー連盟(仏: Fe'de'ration Internationale de Football Association)とは、サッカーの国際統括団体。略称はFIFA。本部はスイスのチューリッヒにおかれている。競技団体としては世界最大であり、FIFAワールドカップの主催がもっとも大きな任務となっている。
◆ to award Brazil a game-changing penalty
= 試合の流れを変えるPKをブラジルに与えた(判定)
不定詞「to」が前述の名詞「decision」にかかる形容詞的用法です。
「penalty」は通常「罰」という意味ですが、ここではブラジルに罰を与えたのではなく、「PK(相手の反則によるペナルティー・キック)」の権利を与えた、ということになります。
Step4>> スラッシュ・リーディング ~ 区切り読みしてみよう
英文を頭から理解できるよう、意味のかたまりごとにスラッシュ「/」で区切って読んでいきます。ひとつの区切りから次へ進むときに(誰が → 何をした → なぜ)というように、続く内容を予想しながら読むのがコツです。
FIFA defends decision / by Japanese referee
A FIFA official / defended / a controversial decision / by a Japanese referee / to award Brazil / a game-changing penalty / in Thursday's / opening World Cup match / against Croatia.
Step5>> サイト・トランスレーション ~ 頭から順に和訳してみよう
スラッシュで区切った上の英文テキストを見て、区切りごとに日本語に訳していきます。後ろから返り読みせず、頭から読み進めるようにしてください。まず自分でサイトラをしてから、下の和訳例を見て比べてみましょう。
<和訳例>
FIFAが判定を擁護、/ 日本人主審の
FIFA関係者が / 擁護した、/ 物議をかもした判定を / 日本人主審による、/ ブラジルに与える、/ 試合の流れを変えるPKを、/ 木曜日の / W杯開幕戦で、/ 対クロアチアの。
Step6>> リプロダクション ~ 和文から元の英文を再生してみよう
今度は逆に、スラッシュで区切った上の日本語テキストを見て、元の英文テキストを思い出しながら順に英語を再生していきましょう。
<解答をチェック!>
FIFAが判定を擁護、
FIFA defends decision
日本人主審の
by Japanese referee
-----------------------------------------------------
FIFA関係者が
A FIFA official
擁護した、
defended
物議をかもした判定を、
a controversial decision
日本人主審による、
by a Japanese referee
ブラジルに与える、
to award Brazil
試合の流れを変えるPKを、
a game-changing penalty
木曜日の
in Thursday's
W杯開幕戦で、
opening World Cup match
対クロアチアの。
against Croatia.
Step7>> スピード音読 ~ 仕上げ読みしてみよう
最後に、英文テキストをできるだけ速く音読してください。読みながら意味が頭にすっと入ってきたらOKです。
FIFA defends decision by Japanese referee
A FIFA official defended a controversial decision by a Japanese referee to award Brazil a game-changing penalty in Thursday's opening World Cup match against Croatia.
※参考記事: ニュースの背景知識を深めよう
~asahi.com より~
W杯開幕戦の西村主審、毅然と対応 PK判定に批判も
審判団は西村雄一主審(42)、相楽亨副審(37)、名木利幸副審(42)が務めた。日本人が開幕戦を担当するのは初めて。世界中が注目する大舞台で、際どい判定を強いられた。
1─1の後半24分。ペナルティーエリア内で、クロアチアのDFロブレンがブラジルのFWフレジの肩の辺りに手をかけると、フレジは倒れた。西村主審は反則と判断し、ロブレンにイエローカード(警告)を示した。
ネイマールの決めたPKが決勝点になった。
編集後記
ワールドカップが開幕し、連日の熱戦に世界中が盛り上がっている感じですね。
日曜日に行なわれた日本の初戦をごらんになった方も多いのでは?結果は惜しくも逆転負けでしたが・・・。
今回の英語ニュースはあえて別の視点から取り上げました。
西村主審の判定は確かに微妙だったとはいえ、明らかな誤審には見えません。裁量にゆだねられる範囲のことは審判の判断に従うべきでは、と思います。
クロアチア代表監督のあまりに感情的な反論会見、スポーツマンシップに欠けていて共感できませんでした。
が、スポーツの国際大会でもっと残念なのは、ときに事実を都合よく編集してしまう日本のテレビ局の報道姿勢です。
先日、どこかのテレビ番組で日本代表のワールドカップでの軌跡を特集していた際、期待外れな結果に終わった「2006年ドイツ大会」が見事にスルーされていたので唖然としました。
本大会に出場した事実さえ視聴者の記憶から消してしまいたいんでしょうか。
最後にPK戦で惜敗した2010年南ア大会もしかりで、日本の選手がPKを外した決定的瞬間が映ることがほとんどないのも実に意図的で気持ち悪いです。
必ず日本に有利な結果が出るバカげた勝敗占いや偏った戦力分析よりも、冷静で客観的な報道がもっと増えてほしいものです。
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