日本の内閣が集団的自衛権を承認 【2014年07月02日】
Japan's Cabinet approves collective self-defense
Step1>> 英語ニュース全体をリーディング
最初に英語ニュース全体を通して読み、だいたいの意味をつかみます。
この段階では単語や構造、文法の疑問点があってもかまいません。
Japan's Cabinet approves collective self-defense
Japan's Cabinet approved a decision on Tuesday to reinterpret war-renouncing Article 9 of the Constitution to allow the nation to exercise its right to collective self-defense.
Step2>> 重要単語と語句
Cabinet(名詞):内閣
war-renouncing(形容詞):戦争放棄の
Constitution(名詞):憲法
exercise(動詞):行使する
Step3>> 頻出表現と文法のミニ解説
◆ reinterpret war-renouncing Article 9 of the Constitution
= 戦争放棄をうたった憲法9条の解釈を変更する
「war-renouncing(戦争放棄の)」は動詞「renounce(放棄する)」が形容詞化して「renouncing」となり、さらに複合語となった形です。
◆ allow the nation to exercise its right to collective self-defense
= 自国に集団的自衛権の行使を認める
「the nation」=「Japan」ですね。冒頭と同じ単語の繰り返しを避けるため、表現を置き換えています。
「its right」の部分は「the right」としてもOKです。「the right to + A(名詞)」で「Aに対する権利」を表し、この場合の「to」は前置詞です。
例)the right to a trial 裁判を受ける権利 = 裁判権
いっぽう、「the right to + A(動詞の原形)」という表現もあり、この場合の「to」は不定詞です。
例)the right to remain silent 黙っている権利 = 黙秘権
Step4>> スラッシュ・リーディング ~ 区切り読みしてみよう
英文を頭から理解できるよう、意味のかたまりごとにスラッシュ「/」で区切って読んでいきます。ひとつの区切りから次へ進むときに(誰が → 何をした → なぜ)というように、続く内容を予想しながら読むのがコツです。
Japan's Cabinet approves / collective self-defense
Japan's Cabinet / approved a decision / on Tuesday / to reinterpret / war-renouncing / Article 9 / of the Constitution / to allow the nation / to exercise its right / to collective self-defense.
Step5>> サイト・トランスレーション ~ 頭から順に和訳してみよう
スラッシュで区切った上の英文テキストを見て、区切りごとに日本語に訳していきます。後ろから返り読みせず、頭から読み進めるようにしてください。まず自分でサイトラをしてから、下の和訳例を見て比べてみましょう。
<和訳例>
日本の内閣が承認、/ 集団的自衛権を
日本の内閣が / 決定を承認した、/ 火曜日、/ 解釈を変更するための、/ 戦争放棄の / 第9条を、/ 憲法の、/ 国家に与えるため、/ 行使する権利を、/ 集団的自衛権を。
Step6>> リプロダクション ~ 和文から元の英文を再生してみよう
今度は逆に、スラッシュで区切った上の日本語テキストを見て、元の英文テキストを思い出しながら順に英語を再生していきましょう。
<解答をチェック!>
日本の内閣が承認、
Japan's Cabinet approves
集団的自衛権を
collective self-defense
-----------------------------------------------------
日本の内閣が
Japan's Cabinet
決定を承認した、
approved a decision
火曜日、
on Tuesday
解釈を変更するための、
to reinterpret
戦争放棄の
war-renouncing
第9条を、
Article 9
憲法の、
of the Constitution
国家に与えるため、
to allow the nation
行使する権利を、
to exercise its right
集団的自衛権を。
to collective self-defense.
Step7>> スピード音読 ~ 仕上げ読みしてみよう
最後に、英文テキストをできるだけ速く音読してください。読みながら意味が頭にすっと入ってきたらOKです。
Japan's Cabinet approves collective self-defense
Japan's Cabinet approved a decision on Tuesday to reinterpret war-renouncing Article 9 of the Constitution to allow the nation to exercise its right to collective self-defense.
※参考記事: ニュースの背景知識を深めよう
~ロイター より~
安倍首相が抑止力強調、集団的自衛権の行使容認を閣議決定
政府は1日、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更を閣議決定した。日本への直接的な攻撃に対して最小限の武力行使しか許されなかった自衛隊は、親密な他国が攻撃を受けた場合でも、一定の条件を満たせば反撃可能になる。
安倍晋三首相は、抑止力の強化につながると強調。中国の軍事力増強など安全保障の環境が変化する中、日本は防衛戦略の幅が広がる。
一方で、条件に当てはまるかどうかは政権の判断に依存しており、武力行使の範囲が拡大する恐れがある。
編集後記
安倍内閣の大きな決断に戸惑っている国民が多いようです。私も現時点では賛否を口にすることができません。
ただ、昨夜、報道番組の取材に応じていた現役自衛隊員の言葉にハッとさせられました。
「今回の憲法解釈変更で自衛隊員への求人に影響が出るかもしれません。戦地で危険業務にかかわる可能性が高まれば入隊を嫌がる人が増えるしょうし、そうなると徴兵制で人を集めるしかないですからね・・・」
これは極論かもしれませんが、絶対にないとは断言できないところが怖いです。
ここまで来た以上、少なくとも「私、政治には興味ないんです~」なんて呑気に平和ボケしてる場合じゃないことは確かでしょう。
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